機材レポート

ソニー α7R V 実写レビュー! 新時代のAF「リアルタイム認識AF」を徹底検証

AIを活用し幅広い被写体を高速・高精度に捉える、新しいAF「リアルタイム認識AF」を搭載した、第5世代のソニーα7Rシリーズ「α7R V」が登場。ピントはカメラ任せで、シャッターチャンスに集中できる新・高画素ミラーレスを紹介しよう。

ソニー α7R V 実写レビュー
撮影意欲を掻き立ててくれる最新AFを堪能!

ピントはカメラ任せでさらなる高解像表現へ! 新時代のAF「リアルタイム認識AF」

高精細な描写が魅力のソニー7Rシリーズが、第5世代へ進化した。注目はオートフォーカス。画素数が多いほど、ピント精度もより高度なレベルが要求されるが、精度はもちろん、スピードもブラッシュアップされた。

なかでも「リアルタイム認識AF」による被写体認識性能の大きな進化。[人物] では顔や瞳だけでなく、姿勢推定技術を用い、マスク越し、後ろ姿、サングラスなど、これまで難易度の高かった状況でも高い認識精度が得られる。[動物] や [鳥] においても認識精度が上がり、さらに [昆虫] や [車/列車] [飛行機] にも対応した。

顔全体が見えなくても高精度に瞳を認識

ソニー α7R V 実写レビュー

片方の目と頬を隠しても、顔や頭部、胴体などの骨格から人物を認識して、高精度に瞳にピントを合わせてくれる「リアルタイム認識AF」。開放F1.2によるアップは被写界深度が極めて浅いが、フォーカスに迷いを見せず瞳を捉えた。

ソニー α7R V 実写レビュー
ソニー α7R V FE 50mm F1.2 GM 絞り優先オート F1.2 1/250秒 +1補正 ISO100 WB : 太陽光
ソニー α7R V 実写レビュー
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サングラスで見えない瞳をカメラが捕捉

ソニー α7R V 実写レビュー

色の濃いサングラスを掛けると、ファインダー上では瞳を確認できないが、レンズを向けると同時にフォーカス枠は迷わず瞳の位置を認識した。サングラスを外す仕草も試してみたが、フォーカス枠は当然、瞳にとどまる。

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ソニー α7R V FE 135mm F1.8 GM 絞り優先オート F1.8 1/3200秒 +0.3補正 ISO100 WB : 太陽光

不規則に動き回るチョウの撮影がカンタン

リアルタイム認識AFに [昆虫] が追加された。不規則に動き回るチョウは、ベテランでもピント合わせが難しいが、このカメラなら被写体全体または頭部を認識して追尾する。構図に専念できるので、昆虫写真ファンにもおすすめだ。

ソニー α7R V 実写レビュー
ソニー α7R V FE 90mm F2.8 Macro G OSS 絞り優先オート F4 1/320秒 ISO1600 WB : オート

超望遠レンズで小さなカワセミの瞳をキャッチ

[鳥] の被写体認識性能も向上した。ここでは「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」に1.4倍テレコンバーター、さらにAPS-Cクロップによる厳しい条件で撮影したが、カワセミの瞳を適確に捉えてくれた。26Mのクロップ耐性がうれしい。

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ソニー α7R V FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS + SEL14TC 絞り優先オート F10 1/320秒 ISO1600 WB : 太陽光

被写体認識にAIを活用しAF性能が大幅アップ

愛機の「α7 IV」との違いを最も感じたのは、横位置撮影時に人物の全身を入れると、これまでは顔認識になっていたシーンが、「α7R V」では瞳にフォーカス枠が出るなど、明らかなAF精度の進化が見られること。これは新搭載されたAIプロセッシングユニットによるところが大きい。

さらに「可視光+IRセンサー」をボディ前面に新設し、ホワイトバランスや露出の安定性にも寄与。さまざまな情報を集約して、写りの向上につなげているわけだ。

また、チルト液晶モニターとバリアングル液晶モニターの利便性を併せ持つ、4軸マルチアングル液晶モニターの採用や、6000万画素オーバーの高精細画質を引き出す8.0段の5軸ボディ内手ブレ補正、倍率0.9倍、約944万ドットの有機ELファインダーなど、α7シリーズの最先端機能を満載している。最新ジェネレーションの「α7R V」を、ぜひ一度、体感してほしい。

新搭載のAIプロセッシングユニットにより幅広い被写体を認識

最新のBIONS XRに加えて、AIプロセッシングユニットを搭載。リアルタイム認識AFやリアルタイムトラッキングにAIを活用し、認識精度や追従性が向上。[人物] [動物] [鳥] に加え、[昆虫] [車/列車 ][飛行機] にも対応した。

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引きの構図や横顔でも瞳を捉えて離さない

ソニー α7R V 実写レビュー

画面内の人物のサイズが小さくても安心して撮影可能。これまでは顔認識になっていた引きの構図や、髪に見え隠れする横顔の目も捉えて離さない。窓から差し込むサイド光で撮影しているが、AE (自動露出) 制御の精度も高い。

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ソニー α7R V FE 50mm F1.2 GM 絞り優先オート F1.2 1/2500秒 ISO100 WB : 太陽光

動きのある人物にピントを合わせ続ける

フォーカスエリアをワイド、フォーカスモードをAF-Cに設定して、動きのある人物のシーンを狙う。前後の移動はもちろん、後ろ姿やターンをしてもピントは全く外さず、人物を追い続ける。これなら動画撮影も安心だ。

ソニー α7R V 実写レビュー

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ソニー α7R V

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撮像素子 有効約6100万画素 35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー Exmor R
画像処理エンジン BIONZ XR
ISO感度 ISO 100~32000 (拡張 : 下限ISO 50、上限ISO 102400)
AFシステム 位相差検出693点 / コントラスト検出25点
手ブレ補正 イメージセンサーシフト方式5軸補正 (補正効果8.0段)
連写速度 最高約10コマ/秒 (Hi+時)
液晶モニター 3.2型 約210万ドット (4軸マルチアングル液晶モニター)
ファインダー 約944万ドット 有機EL (倍率0.90倍)
動画性能 8K/24p、4K/60p対応
大きさ 約131.3 (幅) × 96.9 (高さ) × 82.4 (奥行き) mm
質量 約723g (バッテリー、記録メディア含む)

*CIPA規格準拠、ピッチ/ヨー方向、FE 50mm F1.2 GM 装着時、長秒時ノイズリダクションオフ時

問い合わせ先
ソニーマーケティング 買い物相談窓口
フリーダイヤル 0120-777-886 (月~金 9:00~18:00)
http://www.sony.jp

〈協力〉ソニーマーケティング株式会社
〈モデル〉来栖梨紗 (グルーヴィー・エアー)