伊達淳一のレンズパラダイス『CAPA』2023年4月号 アザーショット【前編】
超望遠レンズは大きく重いので、ほかに携行するレンズはできるだけ減らしたい。でも、広角~標準も一応持って出たい。「ソニー FE 20-70mm F4 G」は、超広角20mmスタートながら中望遠70mmまでをカバーしているので、「シグマ 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS | Sports」と組み合わせれば、そうしたニーズにピッタリなレンズだ。そんな新標準ズームの描写力をチェックした。
- ソニー FE 20-70mm F4 G 実写チェック
- シグマ 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS | Sports 実写チェック
ソニー FE 20-70mm F4 G
[マウント] ソニーEマウント [最大径×長さ] φ78.7×99mm [重さ] 488g [レンズ構成] 13群16枚 [最短撮影距離] 0.25m (テレ端AF時・MF時) [最大撮影倍率] 0.39倍 [絞り羽根枚数] 9枚 [フィルター径] φ72mm
参考価格 184,800円 (税込)
逆光でも安心して使える標準ズーム
太陽を小枝に被らせ、F11~16まで絞って光条を出してみた。細く鋭い光条にはならないが、画面周辺に強い光源を入れない限り、ゴーストは目立ちにくい。逆光でも安心して使える標準ズームだ。
MFならワイド端で25cmまで寄れ、微ボケも自然
AF撮影時の最短撮影距離はワイド端で30cm、テレ端で25cm。MFにすればワイド端でも25cmまで寄れるが、ワイド端で20cmまで寄れればなぁ、というのが本音。それでも標準ズームとしては寄れる部類だ。オブジェの牛の目にピントを合わせ、牛の鼻先がぼけすぎないようF7.1まで絞り被写界深度を深くして撮影してみたが、微ボケは非常に自然な描写だ。
F8まで絞ると画面周辺まで非常にシャープ
梅や桜など樹に咲く花は、手前と左右では撮影距離が異なるのである程度絞って撮影したいが、像面湾曲や非点収差が多いとしっかり絞っても周辺が流れたりブレたように写る。その点、このレンズは周辺の収差が少なく、F8まで絞れば周辺の枝まで非常にシャープに解像する。
後ボケは非常に柔らかく、ピント面は自然なシャープさ
ワイド端20mmで梅の花にググッと寄って撮影。最短撮影距離はワイド端30cmなので、花をド・アップで撮影するには力不足だが、背景のボケは非常に柔らかく、それでいてピント面はカリカリし過ぎず自然なシャープさ。にじみやパープルフリンジもなく、極上の写りだ。
金属面の反射に色収差はなくクリアな描写
このレンズは手ブレ補正機能は非搭載だが、最近はボディ内手ブレ補正機能搭載のカメラが多いので特に問題はなし。むしろ、レンズ構成枚数が減り、レンズが小型軽量になるメリットのほうが上回る。ちなみに、このカットは57mmで1/4秒の手持ち撮影だが、6100万画素の「α7R V」のピクセル等倍でもブレはない。金属の反射に色収差もなく非常にクリアだ。
※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。
後編では「シグマ 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS | Sports」の描写力をチェックします。