機材レポート

ハーフマクロ撮影ができるF4通しの望遠ズームで実写! ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

F4通しの望遠ズームレンズが、ズーム全域0.5倍のマクロ機能を搭載してリニューアル。Gレンズの画質から手ブレ補正、高速AFまで、技術の粋を詰め込んだ新世代の望遠ズーム「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」を紹介しよう。

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー
ソニー α7 IV + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

0.5倍のマクロ機能を搭載し純正テレコンにも対応

約10年ぶりのモデルチェンジとなった「FE 70-200mm F4」。「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」が大幅に軽量化され、軽さだけでは存在価値が薄れると懸念されていたが、キラーコンテンツとしてズーム全域0.5倍のマクロ機能を搭載。

マクロレンズのズーム機能は、フレーミングの自由度が飛躍的に上がるものの、収差補正などのハードルが高いとされて、他社からは四半世紀以上前に登場した以降はなく、マクロファンには待望の製品。純正テレコンバーターにも対応し、2倍テレコンバーター (SEL20TC) では、最長で400mm、最大で等倍マクロまで可能にしている。

最新αでは被写体認識AFに昆虫モードが新設されて、マクロ需要が高まりつつある。本レンズと組み合わせれば機動力も高まり、フィールドに出掛けるのがさらに楽しくなるはずだ。

奥行きを感じさせる立体感と周辺画質が◎

夏空に向かって伸びるサルスベリ。ピントを合わせた中央の花は、細部までしっかり描写され、背景も適度なボケで立体感が出ている。先代よりも特に最周辺部の画質が向上。AFも素早く、ストレスはない。

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー
ソニー α7 IV FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 絞り優先オート F4 1/1250秒 ISO100 WB : オート

本格的なマクロ撮影が高画質で楽しめる

ズーム全域で0.5倍まで寄れるので、本格的なマクロ撮影もたいていはこなせる。AFでも使えるが、MFで「ピント拡大」を使い、じっくり撮影するのもいい。ズーム時のピント移動は少なく、撮影は至極快適。描写に不満はない。

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー
ソニー α7 IV FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 絞り優先オート F4 1/160秒 +0.3補正 ISO200 WB : オート

携行性と機動性を追求したサイズ感

先代に比べて全長で26mm短縮、最大径は2.2mm大径化。質量は46g軽量化された。しかしながら200mm時は約53.5mm伸びてしまう。一長一短があるが、盛り込まれた内容を思えば、やむを得ないところだ。

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー

取り外し可能な三脚座を装備

三脚座には蝶番があり、ネジを緩めて引けば外せるタイプ。撮影倍率の高いマクロシーンでは構図の安定する三脚は重宝するが、手持ち撮影したいシーンなどには外せるので便利だ。

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー

特殊硝材を駆使した最新光学設計

13群19枚のうち、高度非球面AA、非球面、スーパーED、EDの各レンズを使用。9枚羽根の絞り、手ブレ補正、4基のXDリニアモーターなど、コンパクトな本体にぎっしり詰め込まれている。防塵防滴にも対応。

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 実写レビュー

発売日 2023年7月28日
参考価格 249,700円 (税込)

マウント ソニーEマウント
レンズ構成 13群19枚
最短撮影距離 0.26m (W) / 0.42m (T)
最大撮影倍率 0.5倍
フィルター径 φ72mm
絞り羽根 9枚 (円形絞り)
最大径×長さ φ82.2×149.0mm
質量 約794g (三脚座を除く)

※参考価格は記事公開時点のソニーストア直販価格です。