機材レポート

限定100本の「APO-LANTHAR 50mm F2」フジヤカメラ80周年記念モデルで開発者が実写! 開発秘話も聞いた

フジヤカメラ店が、ブラックペイントの「フォクトレンダー APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM」フジヤカメラ80周年記念モデルを、100本限定で2025年12月20日に発売します。

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル

 

フジヤカメラ店の創業80周年を記念して、“フォクトレンダー史上最高性能の標準レンズ” を謳った「APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM」が、ブラックペイントの特別仕様で登場。フジヤカメラ店の実店舗とECサイトで取り扱います。価格は178,000円 (税込)。

製品の性能は、通常モデルの「APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM」と同じ。アポクロマート設計により軸上色収差をはじめとする諸収差を徹底的に排除し、解像力やコントラスト再現性も究極を追求。標準レンズの価値観を一変させる性能を誇ります。

今回の企画に携わった、写真家としても活躍中のフジヤカメラ店・小池隆さんが、発売前の本レンズで初冬の磐越西線と只見線を実写! 開発のポイントもお聞きしました。

光沢感のある限定ブラックペイント仕上げ

素材の真鍮とアルミに関しては特に悩みました。実際に撮影に使っていただきたいので、全体荷重が25%軽くなる純正品と同じアルミを選択しましたが、長く使用してもアルミ地が出ないように、下地にブラックアルマイトのメッキをしたうえで、手作業でペイントしています。

ブラックペイントの光沢感はどの程度出すか、何種類かテストをして決めました。軽くて、ブラックペイントを長く楽しめるレンズにしたいからです。マウント部とフィルター枠部にはブラックペイントと相性がよいニッケルメッキを採用し、クラシカルなデザインにしました。

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル
ブラックペイント仕上げの専用フードが付属します。

初冬の磐越西線と只見線を実写

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル
「ライカM11 グロッシーブラック」に装着

さっそく、愛機の「ライカM11 グロッシーブラック」に付け、初冬の磐越西線と只見線を撮影しました。ちょうどタイミングよく前日に雪が降り、冬景色の中、列車の写真を撮ることができました。

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル

 

「APO-LANTHAR 50mm F2」は開放からすばらしい描写なので、あまり絞らずに高速シャッターで撮影。太陽光が当たる場面ではND16フィルターを使用しました。

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル

 

置きピンでの撮影が多かったのですが、電車が迫ってくるシーンは2重像合致式で撮影しました。この場合、フレーミングがアバウトになるので、正確なフレーミングにはライカの外付けEVF「ビゾフレックス 2」が便利です。

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル
「ライカ ビゾフレックス 2」を装着

 

「APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM」ブラックペイントは、「ライカM11 グロッシーブラック」に光沢感もとてもマッチしたレンズだと思います。シルバーボディに組み合わせても、おしゃれかもしれませんね。

APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル

フォクトレンダー APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical VM ブラックペイント フジヤカメラ80周年記念モデル 主な仕様

マウント VMマウント
焦点距離 50mm
レンズ構成 8群10枚
画角 46.2°
絞り羽根枚数 12枚
開放絞り F2
最小絞り F16
最短撮影距離 0.7m
口径比 1:2
フィルター径 49mm
最大径×全長 φ55.6×53.0mm
重量 288g
付属品 専用レンズフード (ブラックペイント)