機材レポート

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Zマウント実写レビュー「今日はこれ1本で!」と思わせてくれる万能感

モデル・タレント・女優として活躍し、カメラ誌での連載もスタートさせた相沢菜々子さんが、発売されたばかりのタムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」ニコンZマウント用をいち早く体験しました。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント

 

以前の記事でも紹介したように、ニコン「Zfc」「Zf」を愛用している相沢さん。今回はAPS-C用レンズということで、「Zfc」に装着して撮影。普段は単焦点レンズでじっくり撮ることが多いそうですが、このレンズは、1本手にするだけで日常の見え方がガラッと変わる、そんな撮影体験だったようです。

ズームレンズで広がる「いつもの散歩道」の新しい切り取り方

まず、全体的な感想を一言で言うなら「これ1本あると、本当に便利!」に尽きますね。私はもともと、ズームレンズよりは単焦点レンズで、自分の足で寄ったり引いたりしながら撮るタイプなんです。でも、このレンズを使ってみて感じたのは、「スマホで写真を撮る感覚に近いな」ということでした。

スマホって、構えてすぐ指でシュッとズームできるじゃないですか。その気軽さで、でもカメラならではのクオリティで、「あ、いいな」と思った瞬間に画角を合わせられる。その「引いたり寄ったり」がレンズ1本で完結するのが、何より快適でした。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント

 

東京駅のあたりやビル街を、ふらっと散歩しながら撮ってみました。お友達とご飯に行ったときにも持っていきました。私は結構、歩きながら「あ、これ!」と思った瞬間にシャッターを切っちゃう癖があって、たまにピンボケしちゃうこともあるんですけど、このレンズは私みたいな撮り方にもすごくなじんでくれるんです。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F4 1/250秒 ISO280 WB : オート 焦点距離17mm (35mm判換算25mm相当)

 

特に驚いたのが、望遠端70mm (35mm判換算105mm相当) の使い勝手ですね。単焦点で撮っているときは、どうしても自分の目の前にあるものに意識がいきがちなんですけど、このレンズを付けているときは、自然と「上を向いて歩く」ようになりました。「あそこの建物の装飾、面白いな」とか「遠くのビルに反射している光がきれいだな」とか、遠くのものを引き寄せて撮れる安心感があるから、視点がどんどん広がっていくんです。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F4.5 1/250秒 ISO200 WB : オート 焦点距離70mm (35mm判換算105mm相当)

 

一方で、広角側もすごく優秀で。自撮りをする時も、周りの風景もしっかり入れながら、いつもとはちょっと違う「ドン引き」の広い絵が撮れるのが楽しかったですね。インスタだと、広角を使って足を長く見せたりする撮り方も見かけますけど、そういう感覚的な撮影もこれ1本でできちゃうのがいいなと思いました。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F6.3 1/250秒 ISO250 WB : オート −0.7補正 焦点距離24mm (35mm判換算36mm相当)

F2.8の明るさと驚きの近接撮影力が日常をドラマチックに変える

開放F2.8通しの明るさはいいですよね。レンズキットのズームレンズだと、ズームすると暗くなっちゃうレンズも多いんですが、この「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」はズームしてもF2.8のまま。これって、私のように「Zfc」のメカニカルなダイヤルをカチャカチャいじるのが好きな人間にとっては、すごくありがたいことなんです。

ズームしても明るさが変わらないから、一度決めた設定を大幅に変えずに済むんですよね。その分、「あ、今だ!」というシャッターチャンスを逃しにくくなるし、露出の調節もしやすい印象でした。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント

 

ボケ具合についても、すごく素直で自然な感じがします。後ろがとろけるようにボケるのもいいけど、被写体がふんわり浮き上がってくるような、押し付けがましくないボケ感がすごく好きでした。アジサイを撮ったときも、手前にピントを合わせて後ろをボかしてみたら、今の時期特有のしっとりした空気感まで写し取ってくれるような、モリモリしたボリューム感のある写真が撮れてうれしかったです。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F2.8 1/200秒 ISO400 WB : オート 焦点距離70mm (35mm判換算105mm相当)

 

さらに、0.19mまで寄れる近接撮影能力には本当に驚かされました。お友達とご飯を食べているときに、会話をじゃましない距離からサッと料理に寄って撮れるのもいいですし、道端の花にグッと寄って撮影してみたり。逃げやすい鳥なんかを撮るのにも最高です。

ハトを撮ったときも、近づきすぎると逃げちゃうけれど、このレンズなら少し離れたところからズームして、逃げなかったらさらに寄って撮る。その2枚を上下に並べて編集すると、ハーフサイズで撮ったみたいな楽しみ方もできるんです。寄れることで、今まで気づかなかったミクロな視点になれる。これもこのレンズが教えてくれた面白さですね。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
上 : 焦点距離70mm (35mm判換算105mm相当) 
下 : 焦点距離17mm (35mm判換算25mm相当)
 
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F6.3 1/500秒 ISO250 WB : オート −0.7補正

 

これだけの性能が詰まっていて、重さが540gと軽量なのも魅力です。もちろん、私が普段使っている単焦点レンズに比べれば存在感はありますけど、マットな素材感で手にしっくりなじみます。ニコンZマウント用は最大径74.6mm・長さ121.3mmで、手のひらで楽につかめるサイズだからラフに持ち歩ける感じですね。バッグの中に「もう1本」忍ばせておいても苦にならないし、むしろ「今日はこれ1本で行こう」と思わせてくれる万能さがあります。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント

シャッター音を響かせて私だけの「宝箱」に詰め込んでいく

私にとってのスナップ撮影は、自分が今見ている世界を「宝箱」に詰めて、みんなに見せるようなイメージなんです。「私はこう見えているんだよ、これ面白くない?」っていう、私なりの視点の共有ですね。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F6.3 1/15秒 ISO250 WB : オート 焦点距離17mm (35mm判換算25mm相当)

 

今回の撮影体験を通してあらためて感じたのは、やっぱりカメラで写真を撮ることの豊かさです。スマホも確かに便利ですけど、「Zfc」のあのシャッター音を聞きながら、1枚1枚丁寧に切り取っていく感じは、スマホにはない贅沢な時間だなって思います。その瞬間の気持ちが、そのまま写真に残るような気がするんです。

撮った写真は、スマホに取り込んで見返すことも多いですし、友達にデータで送ったりもします。中にはLINEのアイコンにしてくれる人もいて。それはもう、めちゃくちゃうれしいですね。ポーズを決めた写真もいいですが、しゃべっているときのちょっと気の抜けた顔とか、油断している表情が撮れたりすると、「あ、こんな顔してたんだ」って会話が弾んだりして。そこからまた新しい思い出が生まれるんです。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント
ニコン Zfc タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD F6.3 1/320秒 ISO100 WB : オート 焦点距離70mm (35mm判換算105mm相当)

 

最近は、写真をプリントしてアルバムを作ったり、コラージュしたりするアナログな楽しみ方にもハマっています。舞台や仕事の現場が終わった後に、スタッフさんたちを撮った写真を1枚ずつプリントして、「ありがとうございました」と書いて渡したりすることもあるんですよ。今の時代、写真はデータでやり取りするのが当たり前ですけど、紙という形で手元に残ると、やっぱり喜んでもらえますし、自分にとっても大切な記録になりますよね。

この「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は、カメラを始めたばかりの初心者にも、そして私のようにスナップをこよなく愛する人にも、自信を持っておすすめしたいレンズです。これ1本をバッグに入れて、ぜひ新しい視点を探しに街へ出かけてみてください。きっと、いつもの景色がもっとキラキラして見えるはずですから。

相沢菜々子×タムロン 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD ニコンZマウント

 

相沢菜々子 (Nanako Aizawa)
1996年7月7日生まれ。福岡県出身。身長173cm。特技はクラシックバレエ (10年)、Y字バランス、書道 (5段)、ボウリング (MAXスコア218)。2nd写真集『TOW』(玄光社) が発売中。『カメラホリック』(ホビージャパン) にて連載「ニコ女菜日々」もスタート。
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