機材レポート

実写レビュー! 超望遠レンズ「XF400mmF4.5 R LM OIS WR」はサーキットでどれだけ使えるか?

XF400mmF4.5 R LM OIS WR レビュー
FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/160秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

富士フイルムから2026年9月18日に発売された、APS-CミラーレスカメラXシリーズ用の超望遠レンズ「フジノンレンズ XF400mmF4.5 R LM OIS WR」。35mm判換算609mm相当の焦点距離と開放F4.5の明るさを実現し、遠くにある動きが速い被写体の撮影に適しているということで、さっそくモータースポーツの現場で実写してみました。

XF400mmF4.5 R LM OIS WR レビュー

 

実写は、WEC富士6時間耐久レースの決勝レースで行いました。9月25日には、小林稔先生による指導のもと、コースサイドでの撮影セミナーを実施したのですが、27日に再び富士スピードウェイに向かい、撮影しました。

カメラは「X-H2S」を使用しています。勝手なイメージですが、富士フイルムのカメラに動体撮影の印象がありませんでした。しかし、「X-H2S」は2022年の発売ながら、電子シャッターで最高40コマ/秒のブラックアウトフリー連写や被写体検出AFに対応していて、「車」も追従してくれます。また、「プリ撮影 (プリ撮影ES)」機能も搭載しているので、シャッターを切り遅れても安心です。

■撮影設定

XF400mmF4.5 R LM OIS WR レビュー

AF被写体認識は「車」。AF-Cカスタム設定が選択できるので、「SET3 急加速/急減速する被写体向け」に設定しました。AF範囲の設定は「ワイド/トラッキング」か「ゾーン」に設定して、複数のマシンが絡む中で目当てのマシンを撮りたいときには「シングルポイント」を選択しました。電子シャッターで40コマ/秒まで設定できますが、撮影枚数が膨大になってしまうので、20コマか15コマに設定。こちらはボディ背面左上にある「DRIVE」ボタンですぐに変更できます。

コースサイドで味わう35mm判換算609mm相当の迫力

まずはレースのスタートシーンを撮影すべく、1コーナー正面から撮影。35mm判換算609mm相当の画角は、ちょうど富士スピードウェイのメインストレート幅いっぱいで全体を収めるのにピッタリといったところです。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/640秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

 

1コーナーに飛び込んでくる先頭のマシンをしっかりと捉えます。合焦面では高い解像力でそれぞれのマシンの挙動を捉え、マシンの隊列後方になるにつれ滑らかにボケていき、迫力と空気感を閉じ込める描写です。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/640秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

 

続いてコーナーに移動。コースサイドだと35mm判換算609mm相当は走行するマシンとの距離がかなり近く、コーナーによってはマシン全体が入りきらないほどの迫力ある写真が撮れます。画面いっぱいのクリアな描写は単焦点ならでは。長時間走行したマシンの汚れや、接触で破損した箇所、後方からのマシンのヘッドランプに照らされて浮かび上がる、リアの駆動系のパーツまで鮮明に描き出します。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/125秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)
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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/125秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

高速AFで軽快に撮影できる

ブラインドからの飛び出しを狙ってみます。レンズがマシンを捉えると白い枠が表示され、シャッター半押しでピントが合うと緑色の枠になります。高速なリニアモーターによりフォーカス群が駆動し、瞬時かつ高精度にピントを合わせてくれます。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F5.6 1/500秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

 

下の写真のような、縁石に乗り上げてフロントタイヤが浮き上がる瞬間もバッチリ。また、反射神経が追い付かないようなシーンでは「プリ撮影 (プリ撮影ES)」機能が有効です。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/400秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

軽量化と強力な手ブレ補正で手持ち撮影も可能

今回のレビューでは、モニター画面の撮影用にATOMOSの「NINJA」を取り付けたので一脚を使用していますが、質量は約1245g (フード、三脚座を除く) で手持ち撮影も可能です。超望遠撮影だと手ブレが心配ですが、5.5段の強力な手ブレ補正機構も備えているので、安心して撮影できます。

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手に持ってみると、35mm判換算609mm相当の超望遠レンズとしては軽いです。

 

そして地味に助かったのが、HDMI (TYPE A) で「NIJIA」に出力してもファインダー表示が維持されて、「NIJIA」で録画しつつファインダーを覗きながら撮影ができたことです。

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ファインダー表示から液晶モニター表示に切り替えると、外部出力画面と液晶モニターの両方に映し出されます。

モータースポーツ以外も撮ってみた

後日、少し田舎のほうに行く機会があり、本レンズを持っていきました。小さな神社の軒下で猫が気持ちよさそうに寝ていたので、そーっと撮影してみました。毛並みの細部までクリアに描写していて、寝息が伝わってきそうです。かなり遅いシャッタースピードですが、こちらは手持ちで撮影しています。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F9 1/60秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

 

また、雑草に交じった花のまわりをヒラヒラと飛ぶチョウを狙ってみました。美しいボケの中に花とチョウが浮かび上がり、幻想的なカットを撮ることができました。

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FUJIFILM X-H2S XF400mmF4.5 R LM OIS WR シャッタースピード優先 F4.5 1/250秒 ISO160 WB : オート 609mm (35mm判換算)

 

超望遠400mm (35mm判換算 609mm相当) の焦点距離は思ったより被写体が近いので、引けないことに慣れは必要です。ただ、やはり超望遠だからこそ撮れるシーンがあります。今回は試しませんでしたが、「フジノン テレコンバーター XF1.4X TC WR」との組み合わせでは最長560mm (35mm判換算 853mm相当)、「フジノン テレコンバーター XF2X TC WR」との組み合わせでは最長800mm (35mm判換算 1219mm相当) の焦点距離で撮影可能です。さらなる超望遠の世界が楽しめそうです。

XF400mmF4.5 R LM OIS WR レビュー