機材レポート

夏の“小海線の旅”のレンズを考える『キヤノンEOS-1D MarkⅡ』・その2

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マイEOS-1D MarkⅡ、夏の小海線をゆく…。この時のメインレンズは、大口径広角ズームの『EF16~35ミリF2.8L』。これを標準ズーム代わりに使った。35ミリ判換算で約20.8~45.5ミリの画角は、ボクのような広角好きには、しっくりくるズーム域なのヨ。

 APS-C専用レンズ使用不可、画角はレンズ表記焦点距離の約1.3倍になる…。この2点が、たびたび問題が指摘されるキヤノンEOS-1Dシリーズ(1Ds系は除く)。そんな『EOS-1D MarkⅡ』を買ったボクも、レンズ選びに苦労を重ね…というのは真っ赤なウソっこ! 元々、レンズを選んだりレンズシステムを構築するのは、大・大・大スキ!! だから、ぜ~んぜん苦にならない。…というか、困難になればなるほど楽しくなるよ(笑)。1D MarkⅡを購入した翌年の夏、ボクはこのカメラを持って日帰り旅行を計画した。さあ、夏の小海線の旅には、1D MarkⅡボディにどんなレンズラインナップを組んで望むかナ~。

 まずは、持参するレンズ群の核になる「常用レンズ」を選んでみよう。ここで「標準レンズ」と表記しないのは、人によって最も多用する焦点域が「広角」だったり「望遠」だったりする…と、ボクは考えるから。え~と、レンズ表記焦点距離の約1.3倍だから、フィルムの頃から常用しているEF24~85ミリF3.5-4.5だと、広角側は約31.2ミリ相当になる。ボクは望遠よりも広角の方がスキ。しかも、常用画角は28ミリじゃなくて24ミリ! だから、31.2ミリ相当の画角だと、ぜんぜん物足りない。そこで、広角ズームの『EF16~35ミリF2.8L』に白羽の矢を立てた。約20.8~45.5ミリの画角なら、広角派のボクも納得できるね。もちろん、標準ズームと比べると、望遠側が圧倒的に弱い。そこで、単焦点の『EF50ミリF1.4』を加える。まあ、このレンズだと「少し長めの標準」の画角しか得られないけど、F1.4の明るさを生かしてフットワークを駆使すれば、標準ズームの望遠側とは違う“圧倒的なボケ効果”で、表現の幅がグ~ンと広がるからねー。

 …うわっ! 常用レンズの話だけで、こんなに長くなっちゃったよ(苦笑)。レンズ選び&ラインナップの話になると、ついつい熱中しちゃうのよネ~。で、最終的な組み合わせは次のとおり。広角を重視した常用レンズ『EF16~35ミリF2.8L』、少し長めの標準『EF50ミリF1.4』、望遠『EF90~300ミリF4.5-5.6』、特殊効果『シグマAF15ミリF2.8EX DG』。以上の4本で、夏の小海線の旅を堪能したのであ~る。ちなみに、すでに手放したレンズも何本かあるので、いま組もうとすると、ぜんぜん違うレンズラインナップになる。最近、1D MarkⅡの出番がまた増えてきた。ということで、また新しいレンズラインナップの話もしたいと思いマース!

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小海線の野辺山駅の近くの道路脇。ワシャワシャと茂った葉の中に、色鮮やかな花が咲く。それらが夏の風に大きく揺れる場面を、16~35ミリの広角端でワイドに写し込んだ(キヤノンEOS-1D MarkⅡ EF16~35ミリF2.8L JPEGデータをSILKYPIX3.0で現像)