機材レポート

思い出コデジ(5)・外観や機能差はビミョーでも、写りは鮮やかに! 『キヤノンIXYデジタル200』

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◆撮像素子:有効202万画素1/2.7型CCD ◆レンズ(35ミリサイズ換算):35~70ミリF2.8-4 ◆撮影モード:P ◆液晶モニター:1.5型TFTカラー液晶 ◆ISO感度:100(低輝度時は自動的に150までアップ) ◆記録メディア:CFカード ◆記録方式:JPEG ◆電源:専用充電池 ◆大きさ・重さ:87×57×26.9㍉・190㌘ ◆発売期日:2001年5月 ◆価格:7万2000円

 スタイリッシュなコンパクトデジカメの先駆となった「IXYデジタル」。その大ヒットモデルの発売から約1年後、後継モデルの『キヤノンIXYデジタル200』が発売された。ステンレス(特殊合金SU316)外装を継承する高品位なボディは、やや明るめのカラーリングになり、レンズ周辺のサークル部にはヘアライン処理(円周方向)が施された。機能や仕様面では、音声付の動画が撮影できるようになった点や、撮像センサーのフィルタが補色系から原色系に変更され色再現が鮮やかになった点、などの変更点がある。なお、このIXYデジタル200の少し前に、同様の機能や仕様を持つ「IXYデジタル300」が発売されている。だが、こちらはボディが少し大柄で、光学ズームの倍率も2倍ではなく3倍(35~105ミリ相当)。ということで、従来のIXYデジタルの後継機は、このIXYデジタル200になる。

 当初、このモデルには、あまり興味がなかった。従来のIXYデジタルとの差が、あまりにビミョーに思えたから。有効画素数は同じだし、外観もほとんど変わらないし(寸法や重さはまったく同じ)、新しく採用された「音声付き動画」にはさほど興味はなかったし…。でもって、従来のIXYデジタルの使い勝手や写りにも、特に不満はなかったからねぇ~。

 でも、仕事で『IXYデジタル200』を使う機会を得てから、その写りの違いに心動かされた。そう、前述の「フィルタが補色系から原色系に変更され色再現が鮮やかになった」という点が、思った以上に効いてたんだよね。人の肌色は健康的に感じられ、青空や草木の緑などにも艶(つや)がある。…ということで、その後すぐに買っちゃいました、IXYデジタル200を! 何かと従来のIXYデジタルと被るけど、まあ気分で使い分ければイイか(笑)。バッテリーも共用できるしぃ~。

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柴又の帝釈天の境内風景。青空や松の葉の緑色などに、従来のIXYデジタルとは違う色鮮やかさが感じられる(2001年9月撮影)。