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前川貴行 EOS 5D Mark IV × サンディスク エクストリームプロSDXC&CFカード レビュー

話題のフルサイズ一眼レフ「キヤノン EOS 5D Mark IV」。しかし、カメラのポテンシャルを引き出すには高速で大容量な記録メディアが以前にも増して重要となっている。動物写真家・前川貴行さんにカードの重要性についてお話を伺った!

 

 

EOS 5D Mark IVのスペックをエクストリーム プロが引き出す

前川貴行さんは発売前の「キヤノン EOS 5D Mark IV」を手に、北米3か所を撮影で回ったという。カナダのニューファンドランド島ではカツオドリを狙う。断崖などに巣を作り、海中の小魚を獲物として捕らえる鳥だ。
「こうした鳥を撮るときはAIサーボを選び連写を多用します。秒約7コマになってずいぶんと手応えが変わりました。ストレスなく被写体を追うことができます」と前川さんは言う。

また、「EOS 5D Mark IV」は「EOS 5D Mark III」に比べ、4割近く高画素化された。容量の大きくなったデータを高速処理できるのは、最新型の「サンディスク エクストリーム プロ」だからこそ。
「僕自身、カメラに合わせて最新型のメディアを使うようにしています」
256GBと128GBのCFカードをメインに使う前川さんだが、SDカードも必ず持ち歩く。万が一のバックアップが不可欠だからだ。
「実際、カナダでは1日で1万数千カットを撮ってしまい、手持ちのCFカードが満杯になり、SDカードに助けられました」

 


キヤノン EOS 5D Mark IV
3040万画素のフルサイズCMOSセンサーを採用し、画像処理エンジンは「DIGIC 6+」を搭載する。新しくDPRAW撮影も可能となった。実際に使ってみるとスペック以上の完成度の高さを実感できる。

 


SD+CFのWスロット
記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I)とCFカード(タイプI準拠、U DMAモード7対応)のWスロット。SDカードは防水性能を備えているので、悪天候時でも安心だ。

 


4K動画も撮れる
デジタルシネマ規格であるDCI 4K(4096×2160)・30Pの内部記録が可能だ。フルHDなら60P記録もできる。高速なカードを使わないと記録できないモードがあるので注意が必要。

 



連写を繰り返すと撮影枚数は膨大に!
カツオドリを高速連写で撮影。1度に長く連写することは少ないが、繰り返し狙うため、どんどんデータが溜まっていく。より大容量で処理速度の速いカードが欲しくなる場面だ。
キヤノン EOS 5D Mark IV EF600mm F4L IS II USM F5.6 1/1250秒 ISO100 WB:オート サンディスク エクストリーム プロ コンパクトフラッシュカード使用

 

チャンスは限られているから信頼できる製品しか使わない

シャッターチャンスはいつ訪れるかわからない。その一瞬のために長い時間と労力をかけているからこそ、失敗するわけにはいかない。

イエローストーン国立公園でオオカミ、さらにアラスカのカトマイ国立公園ではクマを狙った。驚いたのは、森から出てきたクマと鉢合わせしたこと。距離はわずか3メートル程度だった。
「そのときは冷静に状況を観察するだけでしたが、クマが逃げた後、恐怖と安堵感がこみ上げてきました」

野生動物の撮影は長期にわたり、その現場は過酷だ。前川さんが長い時間機材と現場をともにしてきた中で、100パーセントの信頼を勝ち得たのがEOSシステムと「サンディスク エクストリーム プロ」の組み合わせなのだ。

カメラが進化するほど、当たり前に使っている記録メディアの優劣が大きく撮影環境を左右する。より高画素、高画質になり、撮影も一般的になってきた今、安易に記録メディアを使い回しせず、カメラの性能をフルに引き出せるカードを選ぶようにしたい。

 


実際に前川さんが使用しているサンディスクのカード。ハードな野生動物撮影をこなしてきた機材だからこそ、前川さんは全幅の信頼を寄せているのだ。

 


「静止画はもちろん、動画も4Kが撮れるようになり、データ量は格段に増えてきました。デジタル一眼の表現力をフルに生かすには、処理速度が速く、信頼性の高い最新のカードを使いたい。EOS 5D Mark IVにもサンディスクはオススメです」と前川さん。

 

EOS 5D Mark IVのDPRAWが撮影の可能性を広げてくれる

デュアルピクセル情報が付加されたRAW画像データ「DPRAW」(デュアルピクセルRAW)を記録可能になった「EOS 5D Mark IV」。キヤノン純正RAW現像ソフト「DPP(Digital Photo Professional)」による現像時に、被写体の奥行き情報に基づく「解像感補正」、カメラの撮影視点を微調整して前ボケを移動できる「ボケシフト」、領域を選択して部分的に効果を反映できる「ゴースト低減」の3つの機能が使用できる。「DPRAW」で撮影すれば現像時に、例えばクマの毛並みを解像感の微調整でさらにシャープにすることも可能。

 


DPRAWのデータ容量は1枚約70MB!
DP(デュアルピクセル)RAWは1枚約66.9MBの画像データとなる。通常のRAW(36.8MB)に比べて倍近い。記録時間、撮影枚数を考えると高速・大容量カードが必須といえる。
キヤノン EOS 5D Mark IV EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM F5.0 1/320秒 ISO800 WB:オート サンディスク エクストリーム プロ コンパクトフラッシュカード使用

 

EOS 5D Mark IVの撮影可能枚数


※ファイルサイズ、撮影枚数は条件によって変動します。

 

EOS 5D Mark IV + サンディスク エクストリーム プロ 連写動画

「EOS 5D Mark IV」に「サンディスク エクストリーム プロ SDXC UHS-Iカード」をセットして連写。前川さんがおすすめするこの組み合わせの利点とは?

 

製品ラインナップ

■サンディスク エクストリーム プロ SDXC UHS-Iカード
512GB / 256GB / 128GB / 64GB

最大読取り速度95MB/秒、最大書込み速度90MB/秒、スピードクラス10、U3対応で4K動画も撮影可能。

 

■サンディスク エクストリーム プロ コンパクトフラッシュカード
256GB / 128GB / 64GB / 32GB / 16GB

最大読取り速度160MB/ 秒、最大書込み速度150MB/秒、UDMA7対応。最高峰のCFカードだ。

 

■サンディスク エクストリーム510 ポータブルSSD
480GB

防塵・防滴で、埃や水、衝撃にも強い超高速SSD。

 

■サンディスク エクストリーム500 ポータブルSSD
480GB / 240GB / 120GB

手のひらサイズで衝撃にも強い、超高速ポータブルSSD。

 

■サンディスク エクストリーム900 ポータブルSSD
1.92TB / 960GB / 480GB

最大速度850MB/秒! 世界最速大容量のポータブルSSD。

 

プロフィール


前川貴行 Takayuki Maekawa
1969年、東京都生まれ。26歳のころから独学で写真を始める。1997年より田中光常氏の助手を務め、2000年よりフリーの動物写真家として活動を開始。日本、北米、アフリカ、そして近年はアジアにもフィールドを広げ、雑誌、写真集、写真展などで作品を発表している。2008年、日本写真協会賞新人賞受賞。第1回日経ナショナル ジオグラフィック写真賞グランプリ。サンディスク エクストリームチームメンバー。

→ 前川貴行さんのオフィシャルサイト

 

 

[文]市井康延 [状況撮影]岸田克法