特集

鶴巻先生が熱血指導する高校写真部レベルアップ出張講座

CAPA月例フォトコンテスト・学生の部審査員としても活躍する鶴巻育子先生による高校生のためのレベルアップ出張講座では、参加校を募集しています。スローガンは「めざせ! 写真甲子園」。訪問レポートは『CAPA』本誌で紹介します。第1回では、仙台市立仙台工業高等学校写真部を訪問して組写真づくりに挑戦しました。

 

「発見」をテーマに、組写真づくりに挑戦!

仙台市立仙台工業高等学校の写真部員は、男女合わせて11名。5名と6名の2チーム(特攻野郎Aチーム、チーム腹痛)に分かれ、「発見」をテーマに撮影。それぞれが写真8点からなる組写真作品を作ることを目標にしました。チーム別に撮影からプリント、プレゼンテーションを行ない、鶴巻先生が講評します。

 

講義

テーマからイメージを膨らまそう
「発見」という言葉から何をイメージするのか、解釈は人それぞれ。漠然と撮るのではなく、自分にとってどういうものが「発見」なのか、考えながら撮影することが大切です。

 

鶴巻先生から撮影のアドバイス
まずは、鶴巻先生から出された写真のテーマについての講義。撮影意図を持って撮ることの意義について語ります。

 

 

カメラの使い方をレクチャー
全員に貸し出されたデジタル一眼レフカメラ「キヤノン EOS 9000D・EF-S 18-135 IS USM レンズキット」の使い方を説明。「EOS 9000D」を使うのは全員が初めて。みんなドキドキ、ワクワク!

 

 

撮影実習

自分の視点を意識して撮ろう
いよいよ撮影スタート。鶴巻先生と一緒に街を撮影しながら、近くの公園を目指します。撮影エリアは同じでも、感じるものは一人一人違うはず。与えられた時間は2時間半!

 

いろんなところに「発見」がある
写真部顧問の福島隆嗣先生(左)も同行して、約2時間半のコースを巡って撮影します。どうやら地面に何かを発見したみたい!?

 

 

さまざまなアイデアで撮影
道中の小さな公園で、遊具を生かした撮影に夢中。滑り台に座ってカメラを持つ高校生、絵になったかな?

 

 

セレクト&プリント

写真を5点に絞ろう
撮影した写真から5点をセレクト。自分の気に入った写真というだけでなく、テーマに沿ったものであるかも考えながら選びます。写真を見返して初めて気づく「発見」も面白い!

 

 

液晶モニター上で写真をセレクト
「EOS 9000D」は最大100枚までのインデックス表示が可能。写真を選んだら、拡大してピント位置を確認します。

 

 

SDカードからダイレクトプリント
選んだ写真を「PIXUS TS9030」でA4サイズにプリント。操作はSDカードを差し込んで画像を選択するだけ!

 

 

講評

一人一人の写真にアドバイス
プリントした5枚の写真を、みんなの前で一人ずつ発表。そしてベストショットだと思う写真について、なぜその1枚を選んだのか、自分の言葉で話します。それを受けて、鶴巻先生が講評しました。

 

 

みんなのMyベストショット

佐藤里咲さん(3年)
特攻野郎Aチーム
阿部英紀くん(2年)
特攻野郎Aチーム
石井 唯さん(2年)
チーム腹痛
植野 航くん(2年)
チーム腹痛
折原はるさん(2年)
チーム腹痛
伊澤秀馬くん(1年)
チーム腹痛
植木瑠伊くん(1年)
特攻野郎Aチーム
小林春菜さん(1年)
特攻野郎Aチーム
佐藤 尊くん(1年)
特攻野郎Aチーム
菅井洋人くん(1年)
特攻野郎Aチーム
鷲田桃佳さん(1年)
チーム腹痛

 

 

 

 

組写真に挑戦

チームで制作してプレゼンしよう

チームごとに分かれて、それぞれ写真8点で構成する組写真を制作。ストーリー性を意識したり共通項を見い出したり、「発見」というテーマからさらに掘り下げていきます。

 

 

組写真について作例をもとに解説
鶴巻先生が、みんなと一緒に歩きながら撮影した写真をもとに組写真と単写真の違いをレクチャー。「良い写真でも組写真のテーマから外れていたり、ほかの写真と組み合わせたときに違和感がある場合は、セレクトしません。1枚で見る写真と組写真で選ぶ写真は違ってくるところが面白いですね」

 

 

さらにテーマを絞り込もう
チーム全員の写真をテーブルに並べて、テーマをどのように絞り込むかを話し合います。鶴巻先生のアドバイスを受けながら、自分たちで考えることが重要。あれやこれやと並び替えていくうち、写真は床に広がっていき……もう一息で完成!?

 

 

 

「発見」というテーマから個性的な2つの組写真が完成

 

■仙台工業高校写真部・チーム腹痛の作品『みち探し』


未だ知らない「未知」と道中の「道」を掛け、それらの「発見」というワクワク感を表現。

 

鶴巻先生から
8枚に共通して何かを覗いているような不思議な視点が感じられ、テーマに沿った意図がしっかり伝わってきます。

 

 

■仙台工業高校写真部・特攻野郎Aチームの作品『植物依存』


人間が植物に依存しているという、人間と植物の関係を表現。

 

鶴巻先生から
面白い視点! 人物がメインの写真は少ないけれど、植物と人との交わりを感じさせたいという狙いがわかります。

 

 

 

鶴巻先生の総評

今回は、単写真と組写真の違いを体験してもらいました。今後、テーマを決めてみんなで組写真を作る機会があったら、まず「何を撮りたいのか」を話し合って掘り下げてから撮りはじめると、今までと違ったものが撮れるんじゃないかと思います。今回の経験を生かして、ぜひ次回の写真甲子園にチャレンジしてください。

 

写真を通した交流で楽しく盛り上がった!

1日を終え、生徒からは「写真の見方が変わった」「組写真の制作が楽しかった」との声が聞かれました。また、カメラの性能の高さやプリントの美しさに対する驚きの声も。それぞれに、多くの発見があったようです。

 

 

 

今回の機材はコレ!

■キヤノン EOS 9000D・EF-S 18-135 IS USM レンズキット

初心者にも扱いやすいエントリーモデルながら、上級モデルと同じ操作性やAF性能を備えた本格志向のデジタル一眼レフカメラ。EF-S 18-135 IS USM レンズキットには、高倍率ズームレンズ「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」が付属しています。
詳しくはこちら

 

■キヤノン PIXUS TS9030 & 写真用紙・光沢 プロ[プラチナグレード]

PIXUS TS9030は、ましかく写真プリントができる正方形用紙にも対応するインクジェットプリンター。パソコンなしでメモリーカードから直接プリントできます。写真用紙・光沢 プロ[プラチナグレード]は、鮮やかな発色と引き締まった黒が特長です。
詳しくはこちら

 

 

鶴巻先生のプロフィール


鶴巻育子 つるまき いくこ
東京生まれ。広告代理店に勤めながら写真を学ぶ。その後、ブライダル写真事務所、カメラマンアシスタントを経て、独立。現在は雑誌やカタログの撮影、写真雑誌の執筆のほか、ワークショップやセミナーなどでも活躍。ライフワークでは、国内、海外さまざまな街を訪れ、風景や人物を撮影し作品づくりを行なっている。『CAPA』の月例フォトコンテスト「学生の部」審査員。

オフィシャルサイト

 

 

〈協力〉キヤノンマーケティングジャパン 〈状況撮影〉横山勝彦