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【花撮影の基本③】花がぶれないシャッター速度はどれくらい?

春夏秋冬、いつでも被写体として私たちを楽しませてくれる「花」。撮影する際、「こんな風に撮りたい!」とイメージするかと思いますが、それを写真で再現するためには、カメラ操作における基本的な知識やテクニックが必要になってきます。基本的な撮影のコツを押さえておきましょう。

 

 

花を撮るときの撮影モードは絞り優先オートが基本です。しかし、絞りだけを意識するのではなく、シャッター速度も併せて確認することが大切です。シャッター速度が遅いと被写体ブレやカメラブレが生じてシャープに写りません。カメラブレはしっかりと構えるか、三脚を使用すると防げます。被写体ブレは花が揺れて起こるので、シャッター速度を速くすることが必要です。風で揺れているときはブレだけではなく、前後の揺れでピントのズレも起こるので、風がしっかり止んだタイミングを見てシャッターを切るようにしましょう。一般的にぶれにくいシャッター速度の目安は「焦点距離分の1」秒といわれます。しかし、撮影倍率が上がるほど、わずかな揺れが大きなブレとなって目立つので、シャッター速度が極端に遅くなっていないかを確認してください。

 

 

花がぶれないシャッター速度の目安は1/125秒以上

クローズアップ撮影時のシャッター速度は1/125秒以上を目安とするといい。風がなく、三脚を使用している場合なら、それより遅くてもぶれる心配はない。手持ち撮影の場合はISO感度を上げて、できるだけ速いシャッター速度にしておくと安心だ。手ブレ補正機能が進化しているとはいえ、完全にブレを防げるわけではないので過信は禁物。また、撮影後は画面を再生して、ピント面を拡大してブレの確認を行おう。

 

 

アップにするほど高速シャッターが必要になる

画像にシャープ感がないとピントがずれているように思いがちだが、実はわずかにぶれていることもある。クローズアップ撮影では拡大率が高くなるのでわずかなブレが目立ちやすく、寄れば寄るほどそれが顕著になる。高倍率の撮影では三脚を使うか、速いシャッター速度で撮るようにしよう。

 

 

風や天候の影響を受け、花は揺れていることがほとんどです。そんな時、シャッター速度が遅いと、被写体をシャープに撮ることができません。なるべく、風がやんでいる時をねらうのはもちろんですが、シャッター速度も考慮しながら撮影しましょう。

 

 

 

写真・解説/吉住志穂