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【ハスの撮り方】明け方のすがすがしさや透明感を演出する撮影テク

 

応用テクニック①

早朝に咲くハス、ホワイトバランスの調整で朝の雰囲気を表現する

日の出前の光は青っぽく、それが朝らしさを感じさせる表現になる。青は寒色系の色なので、夏の朝のひんやりとした雰囲気を引き出すこともできる。この自然の色を引き出すには、ホワイトバランスを「太陽光(晴天)」で撮ることが欠かせない。「オート」では自動で色が補正され、青みが弱くなってしまうことがある。

 

夜明け前の雰囲気を出すために「晴天」で撮る

日の出前の空を大きく入れて、空に露出を合わせてハスをシルエットで撮影。ホワイトバランスを「オート」にすると青みが少し補正され、反対に少し赤みが加えられた。ここでは明け方特有の雰囲気を出すために、「晴天」を選んで青みをそのまま再現した。

24ミリ相当 絞り優先オート(F2.8 1/250秒) 0.3補正 ISO200 WB:晴天

 

応用テクニック②

日の出直後は大幅なプラス補正でまぶしさを感じさせる写真に

夏の朝はすがすがしく、日差しがまぶしい。そんなイメージを演出するため、大幅なプラス補正を掛けてみよう。補正量はプラス2~3程度と大幅に行うのがポイントで、ハスが飛ばない程度のハイキー露出にする。背面モニターを見ながら調整を行うと効果的だ。

 

プラス3補正のハイキー描写で朝のまぶしさを表現する

日の出直後のハス畑。明け方の透明感のあるまぶしさをハイキー露出で表現してみた。プラス2補正でも明るいと思えるが、プラス3まで上げると、より爽やかな印象になった。主役が白とびしないぎりぎりの補正を目安にして調整してみよう。

300ミリ相当 絞り優先オート(F2.8 1/400秒) +3補正 ISO200 WB:4000K

 

6月中旬から7月にかけて大輪の花を咲かせるハス。早朝に開花するので、朝らしい光を生かして撮影をしたり、明るめの露出で透明感を演出したりしてみましょう。

 

写真・解説/吉住志穂

 

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