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【ラベンダーの撮り方】やわらかな色彩を表現する撮影テクニック

北海道のラベンダー畑は全国的に知られておりますが、夏場にスキー場を利用したラベンダー畑、ハーブ園などでも各地で鑑賞可能です。ラベンダーはハーブとしても有名ですので、今回はやわらかで癒されるような印象を生み出す方法をご紹介いたします。

一面のラベンダー畑はパンフォーカス狙い、ひと株狙いなら中距離のアップでボケを生かす

鮮やかで小さな紫色の花を咲かせるラベンダー。香りを楽しむ花として有名ですが、被写体としても魅力的です。一面に広がるラベンダー畑を撮るなら、パンフォーカスで隅々までシャープに狙いましょう。

また、ひとつひとつは小さな花ですが、ひと株にたくさんの花をつけます。そのため、一輪だけをアップにするよりも、中距離のアップでたくさんの花を画面に収め、さらに前後のボケを加えて、花のボリュームを出す狙い方が向いています。

 

望遠レンズの圧縮効果を利用し、さらにボケを組み合わせる

花のボリューム感はレンズの選択で作り出すことができる。遠近感が強調されて写る広角レンズとは逆で、望遠レンズは前後の距離が縮まったように写る圧縮効果が生まれやすい。これにより、花の密集感を引き出せる。そして、ラベンダーの花は株ごとにまとまって半球状に花をつける。ひと株の中でボケを作ろうとすると距離がないためぼけにくいが、隣り合った株同士なら距離があるのでぼかしやすい。

 



小さな花だからといって一輪にクローズアップすると、花の重なりが少ないのでスカスカした感じになってしまう。



前後の株で主役の株を挟んだ。しかし、前ボケが弱くて花の形が残っていてうるさく感じる。

 

参考例 ○

手前の花にレンズが触れるぐらい近づいて大きな前ボケを入れる

大きな前ボケを作るには望遠レンズを使い、絞りを開け、手前の花に近づくのが鉄則だ。また、花と花とが離れているのもポイントだ。これにより、ここではひとつひとつの花の形がわからないほどに大きな前ボケが生まれ、紫のやわらかなボケで主役の前後が彩りで埋まった。

300ミリ相当 絞り優先オート(F2.8 1/500秒) +1.7補正 ISO200 WB:4000K

 

一面に広がるラベンダー畑、一つ一つの小さな花にクローズアップするのもいいですが、ボケを上手に活かし全体的に淡い柔らかな印象を与えるのがおススメです。

 

写真・解説/吉住志穂