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【橋・ジャンクションの撮り方①】絵になる立体交差をカッコよく撮るコツ

橋や高速道路のジャンクションは、夜景として撮影すると近未来感あふれる作品になる人気の被写体です。立体交差するジャンクションを夜に撮影するテクニックや、ライトアップされた橋の撮り方をご紹介します。

 

 

橋・ジャンクション写真のよくある失敗 ×

ジャンクション夜景のカッコよさがまったくない

ジャンクション夜景を狙った1枚。これを見ると、ただ高架下で見上げて撮っただけのように感じる。ジャンクションの大きさや入り組んだ形状が伝わらず、夜のきらびやかさもない。

 

 

ここが残念 ×
1 そもそも狙っているジャンクションがいまいち → 解決法①
2 入り組んでいるジャンクションらしさがない → 解決法②
3 単調なので両面のアクセントが欲しい → 解決法③

 

 

ジャンクション夜景は立体交差が何層にも交わっている部分を切り取るのがコツ

工場夜景の次の夜景ブームとして注目を集めるジャンクション夜景。全国どこにでも被写体があるので狙いやすいでしょう。しかし、地方だと高架の少ない平面的なジャンクションが多くて撮りづらいもの。被写体としておすすめなのは、都市やその近郊の立体交差が何層にも交わっているジャンクションですが、ただそれを漫然と撮っても印象的な写真にはなりません。巨大なジャンクションのどの部分を切り取るかを考え、さらに周囲の脇役を効果的に構図の中に配置するのがコツです。

 

残念ポイント①そもそも狙っているジャンクションがいまいち

【解決法①】解決法 1 かっこいい、絵になるジャンクションを狙う

ジャンクション夜景は、平面的なジャンクションを狙ってもカッコよく決まらない。カーブを描く高架道路やその重なり部分を狙うと絵になりやすい。また街灯の輝きが見えたり、下に道路が走っていたりするとなお効果的。まずはジャンクションの周りを回って、そのような場所を探そう。

 


同じ撮影場所だが、構図が少し違う。複雑に入り組んだ様子が若干弱い。

 

 

「ハ」の字になった部分に注目

複雑に入り組んだ高架道路の中から、「ハ」の字になった部分を大きく左に配し、右にも同じ形のものを小さく入れる。それに加えて光跡の流れによって遠近感を強調した。

 

 

残念ポイント②入り組んでいるジャンクションらしさがない

【解決法②】広角~超広角レンズを使って近づいて撮る

多くのジャンクションは、真下から撮ることができる。しかし巨大な構造物なので、広角もしくは超広角レンズでなければ、その姿を大きく取り入れられない。狭い画角で一部を切り取るのも悪くはないが、広角域なら遠近感も強調できるので、巨大さをより表現しやすいのだ。

 

16ミリ相当

 

23ミリ相当

 

35ミリ相当

 

巨大ジャンクションを撮るには23ミリ相当でも収まりきらなかった

その巨大さで有名な大阪の北港ジャンクション。真下から撮ることはできるものの、狭い画角ではその一部分しか切り取ることができない。通常なら十分広い画角である23ミリ相当でも収まりきらなかった。そこで、超広角16ミリ相当の画角で限界まで広く切り取る。誇張された遠近感も加わり、夜の巨大構造物を1枚に収めることができた。

 

 

残念ポイント③単調なので両面のアクセントが欲しい

【解決法③】光跡や光芒などを入れて、より印象的に仕上げる

被写体の魅力に加えて、作品をよりよくするには脇役にも気を配りたい。そこでおすすめなのが、車の光跡と街灯から放射状に伸びる光芒だ。どちらも昼間の写真では表現できない、夜景写真ならではの印象的な脇役である。構図の空いたところに入れることで、脇役としてジャンクションを引き立たせることができる。

 

F4

 

F11

 

絞りを絞り込むと点光源に光の筋ができる

街灯などの光から広がる光芒は、絞りを絞り込めば伸びてくる。同時に構図周辺の描写もシャープになるので、使用するレンズの開放値から2~3段(開放がF4ならF8~11)絞り込もう。きらびやかなアクセントを画面に盛り込める。

 

光のラインが入ると画面に彩りと動感が加わる

ジャンクションは下から見上げることが多いので本線の光跡は撮りづらいが、側道なら簡単に撮れる。画面に側道を入れてフレーミングし、車が通るタイミングでシャッターを切ろう。三脚を使って、車の通過によるブレに注意しつつ長秒露光で撮るのが基本だ。

16ミリ相当 絞り優先オート(F11 20秒) -1補正 ISO400 WB:白色蛍光灯

 

 

複雑に立体交差するところが被写体として魅力的なジャンクション。夜の撮影では、街灯や車のライトを巧みに取り入れれば、さらに魅力が高まります。まずは、かっこいいジャンクションを見つけることが基本です。そこから、レンズワークやフレーミングを工夫しながら、ジャンクションの入り組んだ“線”を意識しながら、撮影してみましょう。

 

 

写真・解説/川北茂貴