都市風景において、タワーの存在感は絶大です。それだけを狙っても、風景の一部として広く撮っても絵になります。構図にタワーが入るだけで、アクセントのついた素敵な一枚をとることも可能です。この万能な被写体であるタワーの撮影テクニックやコツをご紹介いたします。
タワーは遠くからでも狙えるので、さまざまな被写体と絡めて撮ってみよう
タワーは大きいこともあり、離れた場所からでも狙えるので、さまざまな被写体と絡めて撮ってみましょう。桜や入道雲、紅葉などと一緒に捉えると季節感を出せ、高層ビルや路地などと絡めると都会感を演出できます。また撮影はやや面倒ですが、雨天のときも幻想的な表情を見せてくれるのでおすすめです。
【タワー×雨の日】
東京タワーの明かりが雨雲に反射すると、赤く幻想的な空になる
悪天候時、ライトアップされたタワーは、低い雨雲に光が当たって明るく輝いていた。カメラを上に向けるので降雨の最中はレンズに水滴がついて撮りにくいが、雨の止み間や雨上がりなら問題ない。こうした場面ではタワーの先端が雲の中に入った部分をアップで狙ったり、空を多くフレーミングしたりするのもいいだろう。
28ミリ相当 絞り優先オート(F11 1.6秒) ISO200 WB:白色蛍光灯
【タワー×夜桜】
ライトアップされたスカイツリーと街灯に照らされた夜桜の共演を狙う
ライトアップされた桜並木の下に入り、広角24ミリ相当で見上げるように桜とスカイツリーを撮影。ここでは桜を広く画面に配置し、枝の凹んだところにスカイツリーを入れる。ツリーの先端が切れてしまうと中途半端な印象になるので、先端までしっかりと見せることがポイントだ。さらに4秒露光で、伊勢崎線の電車を光跡として取り入れた。
24ミリ相当 絞り優先オート(F11 4秒) -1補正 ISO200 WB:白色蛍光灯
【タワー×隙間】
建物の隙間から見えるタワーは都市風景ならでは
街を歩いていると、建物と建物の隙間から東京スカイツリーが見えた。両側の建物を暗く、奥のスカイツリーは適正露出で撮影。視点がスカイツリーに集まると同時に、住宅密集している下町の雰囲気も感じさせる写真に仕上がった。
50ミリ相当 絞り優先オート(F11 1/180秒) -0.7補正 ISO200 WB:オート
タワーは、どこからでも見える!というのが特徴ですので、様々な被写体と組み合わせて撮影すれば、より魅力的なタワー撮影が可能になるでしょう。