写真家のインスピレーションをFlashAirはいかに支えているか?
EXCERIA Ambassador 写真家・土屋勝義
東芝メモリのSDメモリカードを使う写真家「エクセリア アンバサダー」の作品づくりへの取り組みを紹介していく企画に土屋勝義カメラマンが登場。モデルの表情をいかに引き出すか? どうやってコミュニケーションをとるか?「FlashAir」がその問題解決のカギとなることが判明した!
奥行きのある通路で印象的な表情を狙う
繊細な着物が引き立つよう、洋館の長く暗い通路の前でシックな表情を狙った。
キヤノン EOS 5D Mark III シグマ 135mm F1.8 DG HSM | Art F4.5 1/320 秒 ISO800 WB:太陽光
シックで雰囲気のある“現代の和”を京都で追求
東芝メモリの「エクセリア アンバサダー」である土屋勝義カメラマン。2006年から『CAPA』の表紙撮影を手がけている。2010年からは東芝メモリとのタイアップによる裏表紙の撮影をスタート。2018年11月号でついに100回を数えることとなった。それを記念して、土屋さんが指導を手がけているグループの撮影会に同行し、スマホやタブレットに画像を転送可能な無線LAN搭載SDメモリカード「FlashAir」を取り入れた土屋さんのポートレート撮影術を参加者に体験していただいた。
土屋さんは語る。
「歴史ある京都が今回の撮影会の舞台。京都ということで、“和”のテイストをいつもより強く意識することに。単にクラシックにするのではなく、洋館などを活用してシックで雰囲気のある“現代の和”を追求しようと考えた。FlashAirを撮影に取り入れて、タブレットに画像を転送、拡大表示すると、あたかもスタジオでCAPAの表紙撮影をするときのように、大画面でリアルタイムに仕上がりを確認しながら撮影ができる。写真を撮りやすく、モデルも参加者も安心の撮影方法なんだ」
超広角で描く和と洋が調和した空間
洋館内の豪奢な石造りの階段スペースを超広角で撮影。階段だけが目立つでもなく、和服姿が浮くでもなく、見事に2つの要素が調和した空間に描けた。
キヤノン EOS 5D Mark III シグマ 12-24mm F4 DG HSM | Art F5 1/60秒 +2.7補正 ISO800 WB:日陰
FlashAirを利用した土屋カメラマンのポートレート撮影術
モデルにポーズを指示して作品クオリティをさらにアップ
その場で大きな画面で詳細に写真を確認できるから、モデルへのポーズの指示なども無駄なく、的確に行なえる。モデルの立ち位置と背景のわずかなズレの修正など、ワイドな画角での全身の構図選びなどに重宝する。
撮ってすぐにタブレットの大きな画面でチェック
撮影現場ですぐタブレットに画像を転送すれば、大きな画面で写真を確認できる。「モデルの顔のどこにピントが合っているか?」「全身を引いて撮ったときの表情は?」などカメラの液晶モニターではわからない詳細な部分も確認しやすい。
「自分がどう写っているのかがわかりやすくて、次のポーズにつなげやすいですね!」と、モデルの木谷有里さん(オスカープロモーション)。
土屋さんの指導のあと、参加者が自分のカメラでそれぞれ撮影スタート。軽快なシャッター音が響きわたる!
シビアなピント合わせでモデルをさらに浮き上がらせる
人物および壁のわずか一部にしかピントが合っていない状態にすることで、彼女を浮きあがらせるような撮り方ができた。屋外でこうした繊細なピントをチェックできるのもFlashAirのメリット。
キヤノン EOS 5D Mark III シグマ 135mm F1.8 DG HSM | Art F2 1/1000秒 ISO125 WB:くもり
その場で見てもらうことでさらに良い表情になる
「FlashAirを撮影に取り入れる最大のメリットは、撮った写真をタブレットの大きな画面でモデルに随時見てもらい、コミュニケーションを綿密に取れるようになること。写真を見ながら『今度は右目にピントを合わせるから』など、ポーズや表情を具体的に改善できるし、その場で写真を表示することで少しでもモデルの不安を和らげられる。それが彼女の良い表情を生み出すことにつながっていく」
土屋さんは撮った写真をFlashAir経由で参加者にも積極的に共有して撮影の参考として役立てている。さらに印象的だったのは、途中から参加者同士が自らの作品を見せ合い、活発に意見を交わしていたこと。
「共有することでお互いの撮影技術が必ず向上するからこの使い方はオススメ。読者の皆さんもFlashAirとタブレットを撮影に取り入れて、一度ぜひこの便利さを体験してほしい!」と土屋さん。参加者も全員FlashAirの楽しさに納得。濃密なモデル撮影体験の時間を過ごせたようだ。
参加者は自分が撮った写真を土屋さんに写真を見てもらい、お互いに積極的に意見を交わし合った。
「FlashAirアプリ」が大きくアップデート より便利に使いやすくなった!
<ポイント1> 撮影後すぐに、写真をスマホなどに「自動保存」できる
従来は選択した写真を保存するスタイルだったが、最新バージョンから撮った写真をすべてスマホやタブレットに自動で保存できるようになった。バックアップに最適で、保存されると「緑の矢印」がサムネイル左下に表示される。
<ポイント2> 自動保存時に、保存するファイル形式が自由に選べる
さらに「自動保存」の際は写真のファイル形式を自由に選択できる。「JPEG だけ」「JPEG+RAW」など、状況に合わせた保存が可能だ。RAWや動画のファイル形式が豊富に用意されているのも心強い。
<ポイント3> 写真のシェアがより簡単にトリミングもアプリ上で可能に
今回からFlashAirと4Gなどのモバイル回線を同時に接続することが可能となり、SNSなどへの写真アップロードをより簡単に行なえる。またアップロード時に写真を編集(トリミングや回転、リサイズ)できるのも利便性が高い。
左:自動保存のファイル形式
右:編集画面
歴史を感じさせる路地裏の異空間
右側の灯りをワンポイントに京都の路地裏の1シーンを描く。ホワイトバランスを変えると現実とは異なる雰囲気を演出できる。
キヤノン EOS 5D Mark III シグマ 135mm F1.8 DG HSM | Art F2.8 1/125 秒 -0.7補正 ISO125 WB:日陰
FlashAirを使って写真を共有すれば、お互いの撮影技術も向上!
お互いに写真を見せ合って意見を交わす
自分の撮影した写真を他の参加者に見てもらって客観的な意見や感想などを聞くことで、お互いに撮影技術が向上する。友人のFlashAirと自分のスマホをつなぐことで、その人の写真を手元で確認。自らの写真に役立てることもできるのだ。
モデルとのコミュニケーションも円滑に
画面の大きなタブレットに写真を表示すれば、ちょっと離れた場所からでもモデルに確認してもらえる。その場でどんな写真かがわかれば被写体側も安心できるし、次のポージングなどに反映もしやすい。
参加者の作品を現場で見てすぐに的確なアドバイスが出せる
土屋先生もタブレットに表示された写真を見ながら「背景とのバランスをよく考えて」「キレイに撮るには光の読み方が重要」など、リアルタイムで参加者にアドバイスが飛ぶ。
FlashAirを使ってみた感想は? 参加者に聞いた!
現在使っているSDカードはFlashAirのみ
前世代製品のW-03から愛用しています。デュアルスロットのカメラでJPEGをFlashAirに、RAWをCFに振り分けて保存すると電車内でカメラをバッグに入れたままスマホで確認できて便利です。今後は「自動保存」を活用します!(草間裕之さん)
大きなタブレットに写真を飛ばすメリットの高さを実感
今回の撮影会で初めてFlashAirを使ったのですが、転送速度がカメラ側のWi-Fiより速くて驚きました。タブレットの大きな画面で確認すると、撮影者、モデル両方に良い影響を与えてくれますね。これから積極的に活用します。(浅岡義則さん)
写真をSNSへアップロードしやすくなるのは朗報
フェイスブックやインスタグラムに写真をアップすることが多いので、アップロードが簡単になるのは嬉しいですね。すべての写真を「自動保存」できるようになるのも便利に使えそうです。(金井眞知子さん)
東芝 FlashAirTM SDHC/SDXCメモリカード(SD-UWAシリーズ<W-04>)
64GB / 32GB / 16GB
最大読み出し速度 90MB/s
最大書き込み速度 70MB/s
[インターフェース]UHS-I [スピードクラス]UHS スピードクラス3 / SDスピードクラス10
▼詳しくはこちら!
https://jp.toshiba-memory.com/product/flashair/sduwa/index_j.htm
プロフィール
土屋勝義(Katsuyoshi Tsuchiya)
1963年、東京都築地生まれ。六本木スタジオを経て、1986年より篠山紀信氏に師事。1989年独立。写真雑誌や広告、舞台写真などで広く活躍。2006年より『CAPA』の表紙撮影を開始し現在も継続中。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/tsuchiya/
〈協力〉東芝メモリ株式会社
https://jp.toshiba-memory.com/
〈モデル〉木谷有里(オスカープロモーション)