カメラ背面にあるAF-ONボタンを押しているときだけAFを作動させる撮影法を、通称「親指AF」と呼ぶ。シャッターボタンではAFは作動せず、露出の測光とAFを別々に操作できるのが特徴だ。シャッター半押しで露出測光し、AF-ONボタンでピントを合わせ、全押しでシャッターを切る。
AF-ONボタンを押してピントを合わせたら、ボタンから指を離してもAFは作動しない。ピントを維持しながらの構図変更が楽に行えたり、合焦からシャッターを切るまでの時間があってもボタンを押し続けたりしなくてよい。
AF-ONボタンはエントリー機にはあまりなく、中・上級機が備えていることが多い。エントリー機では「AE-L/AF-L」などのボタンに「AF-ON」機能を割り当てることで親指AFを使えるようになる。
ニコン D850のカメラ背面。AF-ONボタンは右の親指で操作しやすい位置に配置されている。親指でAFを操作することから「親指AF」と呼ぶ。
ニコンのエントリー一眼レフ・D3500のカメラ背面。AF-ONボタンはない。カスタムメニューにある「AE/AFロックボタンの機能」から「AF-ON」を選択する。