夜景などを長時間露光で撮る場合、光学式でも電子式でも、撮影中はファインダーがブラックアウトする。そのため撮影が終わるまで、結果は確認できないのが普通だ。オリンパスのカメラに搭載されている「ライブバルブ」では、変化していく仕上がり状態をモニターで表示させながら撮影できる。その表示を見て、バランスのいい状態になった時点で撮影(露光)を止めれば、容易にイメージどおりの写真が得られる。
そして、「ライブコンポジット」とは比較明合成機能のことで、オリンパスでの名称である。比較明合成とは、画像を重ね合わせる際にピクセルごとの明度を比較し、明るいほうのピクセルを採用して合成する方式。画像全体の明るさが蓄積されないのが特徴で、これを使って適正露出で捉えた星空やホタルを何枚も重ね合わせると、華やかで鮮明な作品に仕上げることができる。
オリンパスのライブバルブの設定画面。撮影の秒数を設定できる。花火の場合は、打ち上がるたびに追加される光のスジを確認しながら撮影できる。
オリンパスのライブコンポジット機能を使って撮影。1カット=2秒露光の写真(上)を、合計で30カット撮影し合成してできたのが下の光跡写真だ。
通常の長時間露光とは異なり、露光時間が長くても明るいほうの像だけを採用して合成するため、外灯に照らされた道路や建物などは露出オーバーにならない。また、仕上がりをモニターで確認しながら撮影できるので簡単だ。
写真/永山昌克