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【カメラ用語事典】NDフィルター

NDフィルターとは、レンズに入る光の量を減らすアイテムで、減光フィルターとも呼ばれている。NDフィルターを使うと、シャッター速度を意図的に遅くしたり、絞りを開けたりすることが可能になる。ND4、ND8など減光量別に何種類も用意されていて、減光量が増えるほどガラス面は暗くなる。

 

NDフィルターは保護フィルターと同様に、レンズのフィルター枠にねじ込んで使用する。ND4(減光2段)、ND8(減光3段)、ND16(減光4段)が主流で、滝や渓流などの流れを滑らかに描写したいときなどに使う。ND200(減光約7.7段)やND400(減光約8.7段)は、風に揺れる草木や水に流れる花びらなどを軌跡として捉えるときに用いる。晴天の日中に超スローシャッターが切りたいときはND1000(減光約10段)が便利だ。

 
このようにNDフィルターは使用目的によって最適なものを選び、使い分けるのが基本。高価だが可変式のフィルターもある。

 

なおNDフィルターをレンズに装着すると、光学ファインダーでは暗くなって構図やピントを決めるのが難しくなる。ゆえに、NDフィルターを使うときはライブビュー撮影がおすすめだ。ライブビューならガラス面の暗さの影響を受けずに画面を確認することができる。

 

ND4、ND8などの数字が減光効果を表しており、それぞれの露出倍数が4倍、8倍になることを意味する。ND4なら2段分、ND8なら3段分の減光効果となる。
 

 

写真/深澤 武

滝は1秒前後のシャッター速度で、流れを滑らかに描写できる。晴天時は絞りを絞っても1秒前後にはならないので、ND8を使って3段分シャッター速度を遅くした。上の写真はND未使用で1/30秒だったが、ND8使用で1/4秒になり、狙いどおりの写真が撮れた。
 

 

写真/伊藤亮介

都市部などでは人が写り込んで意図した写真が撮れないこともある。そのようなときは超スローシャッターを使って歩く人を消してみよう。減光効果4段分のND16使用ではシャッター速度1/2秒となり、歩く人はぶれて写った(上写真)。減光約10段分のND1000を使って撮影すると、シャッター速度は25秒になり、歩く人は消えて制止しているモノだけがしっかりと写し出された(下写真)。