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約600本のヤエザクラが咲き誇る! 5月のおすすめの撮影スポット③千曲川河川公園

だんだんと暖かくなってきて、撮影にも出かけやすい季節になってきた。ということで、本稿では4月下旬から5月いっぱいにかけて楽しめる日本全国の春の絶景を風景写真家に紹介してもらう。今回の推薦人は深澤 武さんだ。

 

おすすめの撮影スポット③千曲川河川公園(長野・小布施町)

河川敷沿い約4キロに渡って約600本のヤエザクラが咲き誇る

天候や時間帯を問わず絵になる桜撮影スポット

長野県の北部、小布施町にある公園。ここは千曲川の河川敷沿い約4キロにわたって約600本のヤエザクラが植えられている。花つきがよく、ボリューム感のある桜並木を撮影できるスポットだ。晴れていれば妙高山や黒姫山、飯縄山など、北信五岳の山々を見渡すことができるロケーションも大きな魅力である。

 

桜の見ごろは例年5月の連休あたりで、周囲にはモモ畑やナノハナ畑も広がっており華やかである。早朝はモルゲンロート(朝焼け)に染まる山並みを背景に狙い、午前中は残雪の山を背景に順光気味の光で華やかさを出すといい。午後はサイド光で立体感を生かして桜並木を捉えられる。曇天なら空は入れずに、優しい花色や質感を生かして切り取るとよいだろう。

 

桜の開花時は、小布施橋の駐車場付近は混雑しているが、ここを離れるほど人は減るので、撮りやすいスポットまで徒歩で移動して撮影するのがおすすめだ。近くにある黒部のエドヒガン桜も同時期に咲くので、訪れてみるといい。

 


望遠レンズの圧縮効果と暖色の夕光によって桜並木をより華やかに昇華させる
河川敷に沿ってヤエザクラの桜並木が続いており、望遠レンズの圧縮効果を生かしてボリューム感を引き出した。夕方の横からの光によって立体感が出るだけでなく、赤みのある光により温もりの感じられる作品に仕上げることができた。

パナソニック ルミックスGH5 ルミックスG X VARIO35~100ミリF2.8 POWER O.I.S. 絞り優先オート F8 1/20 秒 ISO200 WB:晴天

 

【撮影情報】

時期 5月上旬
時間帯 夕方
天候/光 晴れ/サイド光
焦点距離 124ミリ相当
使用アイテム PLフィルター、三脚
※本記事はカメラ雑誌「CAPA  2018年5月号」を元に制作しております。掲載されている情報は、当時のものですのでご了承ください