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【今さら聞けないカメラ・写真用語】「MTF」って何?

写真を撮影するための要となる交換レンズ。レンズにもさまざまな用語が存在する。レンズ用語を理解すれば、愛用カメラにピッタリのレンズ選びが楽しめる。交換レンズにまつわる用語を紹介しよう。

MTF【えむてぃーえふ】

Modulation Transfer Function (モデュレーション・トランスファー・ファンクション) の略で、レンズの性能をはかる尺度のひとつ。横軸がレンズ中心からの距離、縦軸がコントラスト値のグラフで表すのが一般的だ。

おおざっぱには、空間周波数が10本/mmの曲線がコントラストを、30本/mmの曲線が解像力を表すと考えればよく、両者が高い位置にあって、周辺部でも落ちないのが優秀と言える。本来は数段絞ったときの特性も見るべきだが、ほとんどは絞り開放のデータしか公開されていない。

波動光学的MTF特性図

MTF
S (実線) : 放射方向
M (点線) : 同心円方向

SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art」の波動光学的MTF (Diffraction MTF) データ。10本/mm (上・赤い線) も30本/mm (下・緑の線) も非常に高い位置にあって、周辺部での落ち込みも少ないことが読み取れる。