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ソニー製カメラに搭載されている「D-レンジオプティマイザー」ってどんな機能? 使いこなし例とImaging Edgeでの調整方法

ソニーのミラーレスカメラやコンパクトデジタルカメラ利用者に無償で提供されるアプリケーションソフトウェア「Imaging Edge(イメージングエッジ)」。その機能の1つ「Edit」では、RAWやJPEG、TIFFファイルを取り込んで画像の調整を行うことができる。今回は「D-レンジオプティマイザー」「高輝度色再現」について解説する。

※JPEGやTIFFファイルの場合、RAWデータに比べると調整できる項目は限られます

 

[D-レンジオプティマイザー]階調を整えて白とびや黒つぶれを軽減

[D-レンジオプティマイザー]は、撮影シーンに応じてハイライト部とシャドウ部に画像処理を行い、自動的に明るさと階調を最適化する機能だ。特にシャドウ部への効果が顕著で、黒つぶれを目立たなくする用途に適している。設定は、自動的に最適化が行われる[オート]のほか、0~100%の間で手動調整ができる[マニュアル]も利用できる。

 

▲初期設定では、撮影時にカメラ上で設定したD-レンジオプティマイザーの値が選択されている。手早く補正したいときは[オート]が便利。[オート]で狙いどおりにならない場合は[マニュアル]に切り換えよう。

 

使いこなし(1)影になった部分の明るさを補う

良く晴れた日の屋外撮影では、日陰になった部分が黒くつぶれて、被写体の状態がよく見えないことがある。そんなときは[D-レンジオプティマイザー]が役立つ。日陰になった暗い部分を明るく自動補正できる。

<元の写真(±0)>

【改善Point】翼の下側が影になって暗く写っている
元の写真は、強い日差しによって飛行機の翼部分に影が生じている。[D-レンジオプティマイザー]を設定することで影を明るく補正したい。

 

<オート>

 

<マニュアル 25%>

 

<マニュアル 50%>

 

<マニュアル 75%>

 

<マニュアル 100%>

[オート]や[マニュアル]の[25%]では、誇張しすぎない自然な補正だが、この写真ではやや物足りない印象。[75%]や[100%]は補正が強すぎて不自然。[50%]くらいがバランスのいい仕上がりだ。

 

使いこなし(2)薄暗い夕景を補正して見栄えを高める

夕景や夜景の撮影は、どのくらいの明るさが最適なのか判断が難しいところ。まずは[D-レンジオプティマイザー]の[オート]を選択し、結果を見ながら[マニュアル]で設定し直すとよい。

<元の写真(±0)>

【改善Point】全体に暗い印象を受ける
全体にやや暗く写っており、せっかくの夕景があまり映えていない。そこで[D-レンジオプティマイザー]を使ってもう少し明るく補正したい。

 

<オート>

 

<マニュアル 25%>

 

<マニュアル 50%>

 

<マニュアル 75%>

 

<マニュアル 100%>

[オート]では補正が不十分に感じる。ここでは「マニュアル」の[75%]くらいがちょうどよい。暗い部分を中心に明るく補正され、夕日の鮮やかなオレンジ色がいっそう見栄えよく仕上がった。

 

こちらも便利! 強い光源部分のトーンを自然に再現する[高輝度色再現]

[高輝度色再現]は、明るく撮影された空などの色と階調を補正し、ハイライト部分をより自然なトーンで表現する機能だ。効果が適用されるのはハイライト部分のみで、そのほかの部分への影響はほぼない。

▲初期設定では[標準]が選ばれているが、これを[アドバンス]に切り換えることで自動的に最適化が行われる。

 

<標準>

 

<アドバンス>

[標準]では空のハイライト部が白とび気味で、階調の表現がやや不自然な印象を受ける。[アドバンス]を選択すると、白とびと色かぶりが自動的には補正され、より自然な空色に仕上がった。

 

【参考本紹介】

ソニー イメージングエッジ完全マスター

ソニー イメージングエッジ完全マスター

ソニー純正画像ソフト「Imaging Edge (イメージングエッジ)」のガイドブック。ミラーレスカメラ“α”シリーズをはじめとするデジタルカメラユーザー向けにソニーが無償提供しているイメージングエッジの使いこなし方がわかる。特にRAW現像は、プロの画像調整テクニックを詳しく紹介。カメラとスマートフォンの連携もわかりやすく解説している。

2019年12月24日(火)発売
A4判 オールカラー130ページ
本体 2,500円(税別)
ISBN 978-4-05-611548-2

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