- グランプリ
- A部門「未来に残したい1枚」
- B部門「俺の&私の相棒カメラ」
- 協賛社賞
A部門「未来に残したい1枚」
最優秀賞「花と緑のトンネルを抜けて」
饗庭正志さん (熊本県 / 55歳)
作者コメント
緑豊かな高原に戻ってきたななつ星が、黄色い花に彩られた緑のトンネルを抜けていく。豊かな自然とそれを切り拓いて作られた鉄路が、いつまでも残りますように。
選評 (織作峰子)
「ななつ星」は私も取材で乗りましたが、車内車外共に手入れが行き届き、素晴らしい旅を演出してくれます。綺麗に磨かれた車体に植物の緑色や黄色が美しく映り込み、透明感ある景色がより広範囲に広がって見え、とてもロマンチックな雰囲気漂う作品です。素晴らしい撮影ポイントです。これからも、安全第一に、素敵なシーンを撮影してください。
優秀賞「氷点下10度の夜」
湯淺光則さん (兵庫県 / 61歳)
作者コメント
雪の大谷の約16メートルの雪の壁と、標高2450mの暗く美しい星空。大きさを表現するために自撮りしました。世界有数の豪雪と高山の美しい星空は未来に残していきたいですね。
選評 (日野文彦)
両側に反り立った雪の壁。静寂に包まれたその場の空気感が伝わってくるような魅力的な写真です。自撮りにしたことで高さの迫力を感じます。このような豪雪地帯も地球温暖化の影響で年々降り積もる雪の量が少なくなり、高さがなくなっているようです。その時期にしか見られない絶景をこの先も残したいですね。
優秀賞「里の秋」
下村俊之さん (北海道 / 69歳)
作者コメント
人里離れた山間の一軒家。ここは、春には桜が満開になり、夏には畑の作物が実をつけ、秋には燃えるような紅葉に包まれ、冬になれば深い雪に覆われ、静かに春を待つ暮らしを続ける老夫婦二人がひっそりと暮らしています。まるで、ここだけ時間が止まったかのように、静かにゆっくりとした空間です。ずっと残ってほしいし、残すべき空間だと感じます。
選評 (菅原隆治)
道の行き着く先に、秋の日を浴びて佇む、ぽつんと一軒家。光が印象的な作品です。屋根から立ち上る水蒸気と煙突からたなびく煙に、山間での穏やかな暮らしぶりと静寂を感じます。この距離感と、季節を盛り込むため縦構図で切り取った下村さんのカメラアイは素晴らしい。点景ですが、おじいさんの逆光に輝く背中が、ここで暮らし続ける幸せや強さ、希望を抱かせてくれる存在感を放っています。
特選「夏の思い出」
fumioさん (福岡県 / 36歳)
作者コメント
夏の思い出の1枚です。いつもみんなに感謝しています。
選評 (ハービー・山口)
カメラに向けられた4人の女性の視線が迫ってきます。ピースサインやニコニコの笑顔だと記念写真風になりますが、このようにカメラに媚びない視線を引き出したことで、作者が意図したメッセージが明確になりました。マスクが写っていることから、現在のドキュメンタリーになりました。自分の狙いが明確だとこのような場面に導いていけるのだと思います。
特選「躍動」
おどみ岐諷さん (徳島県 / 72歳)
作者コメント
阿波踊りの有名連の男性パフォーマンス。ジャンプしているところを寝そべってローアングルで撮影しました。
選評 (日野文彦)
徳島の有名連、藝茶楽さんの演舞。私も東京高円寺阿波おどりの公式撮影を行っておりますが、この作品は、多くはないジャンプのタイミングを構図・会場の光とともに完璧に捉えたことに驚きました。踊り手の表情もしっかり伝わってきます。全国各地で開催されている阿波踊りも未来に残したい伝統文化の一つです。盛大に再開できる日を願っています。
特選「夏の食卓」
町田平さん (埼玉県 / 40歳)
作者コメント
夏休みの実家の食卓。いつまでも続いてほしい日常です。
選評 (ハービー・山口)
家庭の日常に溢れている場面です。日常すぎてあまりシャッターを押さない光景ではないでしょうか。しかしコロナ禍によって「黙食」という言葉や、大騒ぎは自粛するなどの習慣が生まれました。当たり前のことが当たり前でなくなった時に、こうした光景が胸に刺さります。作者の日常に向ける視点に感心しました。いかにカメラを日常に持ち込むか、これは案外難しいことなのです。
入選
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