「近江寫眞機店」は、2022年4月1日にオープンしたばかりの中古カメラ店だ。代表の吉田英哲さんは学生時代に写真を始めてカメラの楽しさを知り、卒業後はカメラ店に勤務。その後、会社の同僚と独立し、同店が誕生した。
「カメラと写真を広く楽しんでもらいたい」手が届く価格帯の実用的なフィルムカメラを中心に販売
「お客さんは学生から年配の方まで幅広いですね。笹塚はプロカメラマンも多くいて、当店のオープンを知って来てくださる方もいます」
と吉田さん。
現在扱っているのはフィルムカメラのみ。コンパクトカメラや1980年代前半までの一眼レフが充実している。コレクター向けのマニアックなものより実用的な機種が中心で、手を出しやすい価格帯の商品が目立つのも特徴だ。
「実際に使っていただいて、カメラと写真を楽しんでもらいたい、という気持ちが強いです」
多くの商品は手に取りやすいオープン陳列
店内に整然と並べられたフィルムカメラやレンズ。ショーケースだけではなく、オープン陳列されているものも多い。初心者にもフィルムカメラが身近に感じられる雰囲気だ。
中判からコンパクトまで幅広く在庫
中判カメラはハッセルブラッドやブロニカ、「ペンタックス 645」や「ペンタックス 67」が在庫。645用レンズも並んでいる。また、ペンタックス ESPIO (エスピオ) シリーズなどコンパクトも豊富。初めてフィルムカメラを手にする人に最適だ。
売れ筋はニコンFM2やPENハーフ
人気があるのは、一眼レフでは「ニコン FM2」、コンパクトはオリンパスPENシリーズ。特に、「PEN EE-3」がレンズ付きフィルム感覚で撮れるので人気が高い。金属ボディなのも魅力とのこと。
ライカ関連の商品も取り扱う
ボディ、レンズともにライカ商品も並ぶ。取材した日は、数がとても少ない「ライカ M6 TTL 0.58」が在庫していたり、「Hektor (ヘクトール) 73mm F1.9」があったりと、ライカファンも注目だ。
フィルムカメラのレンタルをはじめ、さまざまなサービスを計画中
中古カメラやレンズの販売だけでなく、ギャラリーや貸し暗室も視野に入れているそう。
「当店で買ったカメラで写真を撮って、当店の暗室でプリントしてギャラリーで展示をする。そうしたサイクルができればいいなと思っています」
ギャラリーと暗室は現時点で開始時期は未定だが、とても楽しみである。また、近々始める予定なのがフィルムカメラのレンタルだ。
「フィルムカメラに興味がある方に、まずは試してもらいたい、と考えています。35mm判はもちろん、中判カメラのレンタルも行なう予定です」
今夏中に始めたい、そしてワークショップも行ないたいと語ってくれた。夢が大きく膨らんでいる近江寫眞機店。これからの進化に目が離せないショップである。
店長のおすすめはコレ!
コンタックス PC Distagon 35mm F2.8
とても珍しいコンタックス用のシフトレンズ。元はプロカメラマンが所有していたそうだが、外観のキズやスレは非常に少ない。建物や風景などで垂直を出した撮影ができる。価格は187,000円 (税込)。
見つけた! 藤井カメラマンの気になる商品
ニコン EM + AI Nikkor 50mm F1.8S
「リトルニコン」の愛称で親しまれた、絞り優先AE専用機。なんとデザインは「F3」と同じジウジアーロだ。薄型の50mm F1.8もEMによくマッチする。小型で扱いやすく、初めてのフィルム一眼レフという人にもおすすめ。レンズとセットで24,200円 (税込)。
※掲載した商品や価格は取材時のものです。
近江寫眞機店
住所 東京都渋谷区笹塚3-37-2
営業時間 11:00〜19:00
定休日 月曜
TEL 070-7639-6910
アクセス 京王線・笹塚駅より徒歩6分
URL https://oumishashinki.com