埼玉県の川越は、都心から1時間前後で行ける、江戸の情緒が感じられる観光地。そこには蔵造りの町並みや川越のシンボル「時の鐘」など、写欲がそそられる被写体が数多くある。今回訪れた「ひまわり堂 川越時の鐘店」は、その名の通り、時の鐘にほど近い場所にある写真・カメラの専門店だ。
カメラ販売からデジタルプリント、写真館まで備えたカメラ&写真の総合ショップ
まずは、この店の成り立ちや主な客層などを、山崎店長に聞いてみた。
「この場所は、元々はヤナガワカメラというお店でした。それを15年くらい前に私の父が譲り受けて開店。ですから、ヤナガワカメラ時代からの常連さんも多くいらっしゃいますし、場所柄で観光客の方もお見えになります」
中古品はデジタル・フィルム・中判・望遠レンズなど幅広く在庫
店内の奥にあるショーケースには (店外のショーウインドーも含めて)、フィルムとデジタル、35mm判や中判などバラエティに富んだ中古商品が並ぶ。スペース的にはそう広くはないが、見ていて飽きない品揃え!
都内よりリーズナブルな価格設定で地元の人はもちろん、観光客も来店
注目度の高い中古商品も聞いてみよう。
「安価な商品を探しているライトなお客さんは、1~2万円台の手ごろな単焦点レンズですね。メーカー的には、1番はニコン。その次がペンタックスです。また、観光地の中心近くにある店なので、ふらっと立ち寄った観光客の方が、旅の勢いで2万円くらいのカメラを買ってくださることもありますよ。中古商品は一期一会ですからね」
1~2万円の単焦点レンズが人気
ミラーレスカメラの普及も手伝って、古めの一眼レフ用の単焦点レンズの注目度が高い。広角の28mmや35mm、標準の50mm。こういったレンズで、1~2万円くらいの商品がよく売れるらしい。
フィルム一眼はライトな機種が豊富
ペンタックスのSシリーズやKシリーズ。そして、オリンパスのOMシリーズなど、機能的&価格的にライトな感覚のMF一眼レフが、多く陳列されていた。
エントリーデジタル一眼レフは写真部の学生に
キヤノン EOS Kissシリーズ、ニコンのD5000番台モデル。近くにある高校の写真部の学生が、エントリー向けデジタル一眼レフを選ぶことが多いそうだ。特に春に需要がある。
実は以前から気になっていた! 小江戸・川越の散策がてら立ち寄りたい
実はこの店、筆者が川越を訪れた際には、いつも店頭のショーウインドーをチェックしていた店である。フィルム現像の受付やデジタルプリントのほか、スタジオ撮影や証明写真もこなす町の写真屋さんなのに、意外と魅力的な中古商品が並んでいるな……と、いつも感心していたのである。そういう経緯もあり、今回の取材店に選ばせてもらった。川越を訪れた際には、気軽に立ち寄ってみたい店である。
店長のおすすめはコレ!
トプコン HORSEMAN VH + TOPCOR 105mm F3.5
1975年の発売以来、ロングセラーを続けてきた国産の6×9判フィールドテクニカルカメラ「ホースマン」。4×5判カメラのようなアオリ機能が使える。「V」はバーチカル (垂直)、「H」はホリゾンタル (水平) の意味。ABランクの委託品で、トプコール 105mm F3.5付きで110,000円 (税込)。
見つけた! 吉森カメラマンの気になる商品
パナソニック LUMIX GM1 + 12-32mm / F3.5-5.6
シャッター先幕の電子式で超小型化を実現した、GMシリーズ第1号機。手のひらサイズながら、高剛性で軽量なマグネシウム合金ボディなどが魅力。デザインも秀逸。ABランクの中古品で、レンズ付きで24,750円 (税込)。
※掲載した商品や価格は取材時のものです。
ひまわり堂 川越時の鐘店
住所 埼玉県川越市大手町3-12
営業時間 9:00〜19:00
定休日 年中無休
TEL 049-222-0122
アクセス 西武新宿線・本川越駅より徒歩約15分
URL https://photoshop.ne.jp/shop/tokinokane.html