日本大学芸術学部で写真を学ぶ1年生3人が、ZINE (写真集) づくりに挑戦! 講師はSNSで大人気のフォトグラファー・もろんのんさん。若者たちの悩みに答えつつ、写真選びからZINEが完成していく様子をレポートします。
プリンターを活用してZINEづくりにチャレンジ!
2022年11月に開催した「CAPA博2022」はもうご覧いただけましたか? コンテンツの一つ「『写真を仕事にする』ということ」で、もろんのんさんと対談した学生3人が、収録後、持参した作品でのZINEづくりにチャレンジしました。
まずはそれぞれが持参した作品をすべて「エプソン EW-M973A3T」で2Lサイズでプリント。それらを広げながら相談してZINEの方向性を決めていきます。
「読む人にどんな印象を残したいか」を考えてストーリーを作ろう
一柳帆乃果さんは、フィルムで撮影した作品で「ホームタウン」をテーマにZINEを作ることにしました。実家のネコや家族、上京してできた友人、風景など、被写体はさまざま。「地元と今住んでいる東京、感じるぬくもりは同じということを表現したい」と一柳さん。
2つの場所に分けて見せるか、ごちゃまぜにするか悩む彼女に、もろんのんさんはこうアドバイスします。「分けるかどうかよりも、このZINEを読む人にどんな印象を残したいかをまず考えてみては? しっとり終わらせるなら、たとえば人の気配を少なくして余韻を出す。ハッピーな印象にするなら、ページをめくるにしたがって『だんだん友だちが増えていく』というストーリーも面白そう」。
一柳さんはプリントで順番を並べ替えてネコや乗り物の写真を織り交ぜながら、自分なりの上京ストーリーを練り上げました。
似た構図の写真が多いときはどうする?
向當和莉さんのテーマは「四季」。桜や紅葉など季節感を生かした風景と人物。写真を机いっぱいに広げると「プリントで見て、似た構図の写真がたくさんあることに気付いた」と向當さん。
もろんのんさんは「人の写っていない写真が良いアクセントになっているから、それを生かして人物の寄り・引きと並べるとメリハリが作れそう」と助言します。
向當さんはより季節感の強い夏と冬の写真だけを使い、高校時代を振り返るZINEを作りました。
写真によって作風がバラバラ… まとめ方は2通りある
人を撮るのが大好きだという谷口凜さん。持参した写真は、友人のイメージを生かしてかっこよく仕上げたもの、ほんわかと写した家族の表情、気持ちを表現した自撮りなど、さまざま。
プリントを並べ、「作風がバラバラだぁ」と悩む谷口さんに、もろんのんさんは「あえて『自分はいろいろな作風を持っている』ということを見せるZINEを作るのもアリ。でも、雰囲気を統一して作る方法もあるよね」と2つの可能性を示します。
悩みに悩んだ谷口さんは、今回は自分の家族を題材にして「大切な人に、大切な人を紹介する」ことをコンセプトとしたZINEを制作しました。
プリントすることで自分の写真を客観視できる
日ごろ「撮った写真をプリントすることはほとんどない」と口をそろえた3人。今回のプリント体験を通して自分のくせや傾向を知り、もろんのんさんの「写真に悩んだ時、プリントして俯瞰すると作風が客観視できるんですよ」という言葉に、深くうなずいていました。でき上がったZINEを手にして「家族や友人に見せて、日ごろの成果を報告します!」と話してくれました。本格的な作品集をまとめる日も近い!?
ZINE作りに使ったのはコレ!
写真活動にオススメ! エプソン EW-M973A3T
フォトブラック・シアン・マゼンタ・イエローに加え、マットブラック・グレーの6色インクで高画質な写真印刷を実現。インクは「エコタンク方式」なので、コストを抑えながら大量に印刷したい写真サークルや部活動にピッタリだ。A3ノビサイズまで対応しており、写真展などの作品づくりにも活用可能。スキャナー付きでフォトコンの応募書類の印刷もばっちり!
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エプソンかんたん手づくりブック
A4用紙の縦・横に対応したハードカバーの製本キット。プリントした写真をはさんで綴じれば、自分だけの作品集が手軽に完成する。カバーは白・黒・紺の3色。表紙が布目調でケース付きのハイグレードタイプ、素材感ある加工紙が表紙のスタンダードタイプがある。
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Q. プリントしたら全然印象が違った。ナゼ!?
うまく撮れたと思っても、プリントするとあまりいい写真に見えないことが多いです。私は写真が下手なのでしょうか……。
A. あきらめずに、いろいろ試してみて!
プリンターの設定が間違っていないのに「何か違う」と感じるなら、それは成長のチャンスかも。なぜ印象が違うと感じるのか。用紙のせい? 色合いやコントラストの違い?
モニターの画像としっかり見比べて違和感を言葉にできるようになれば、自分が写真で伝えたかったポイントが客観的に見えてくるはず。レタッチの技術はネットや本で勉強できるけれど、自分の写真のことは自分にしかわかりませんから。
Q. いいねをもらえる写真とお気に入りの写真が違う
気に入った写真をSNSにアップしても「いいね」が増えなかったり、その逆だったり。何が「良い写真」なのかわからなくなります。
A.「いい」の軸は自分で持とう
SNSをやっているとどうしても「いいね数」とかが気になっちゃうことがありますよね。でも数字はあくまでただの数字。気にしすぎずに「なぜこの写真が好きで選んだのか」、自分なりに「いい」といえるロジックを持っておくことが大切です。
Q. 人の写真はたくさん見るべき?
いい写真を見ると影響を受けすぎたり、自分に自信がなくなります。たくさん写真を見たほうがやはり勉強になるのでしょうか?
A. 感性を吸収して成長につなげよう
はい。ぜひたくさんの写真や映像、絵画を見て、今の自分にはない感性をいっぱい吸収しましょう。ただし自分の作品と比較して落ち込むのではなく、「自分の軸」「自分らしさは何か?」ということを考えるきっかけにできれば、さらに良いのではないかと思います。
「なぜこの作品をいいと思ったのか?」「自分の作品に生かせるのはどんなところか?」をどんどん言語化していき、考えることで、大きな成長につなげられるはずです。
→ 作品づくりに役立つ情報や写真プリントを仕上げるためのテクニックをご紹介! エプソンのフォトポータル
もろんのん
フォトグラファー。埼玉県川越市出身。大学時代から写真を撮り始め、SNSをきっかけに撮影の仕事を開始。木村文乃2021年カレンダーや弘中綾香フォトエッセイ集『弘中綾香の純度100%』の撮影を担当。自身の発信するInstagramやTwitter、YouTubeも大人気。
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〈協力〉エプソン販売株式会社