EOS Rシステムをいち早く活用して長丁場のペナントレースを追い続けた
数字以上の恩恵がある軽量セットは移動や携行時のラクさが魅力
もはや “チームメイト” とも呼ぶべき「EOS R3」と「RF400mm F2.8 L IS USM」。この組み合わせは1D系ボディとEFヨンニッパのコンビよりはるかに軽量であり、撮影時の取り回しは当然ながら、航空機移動の際も携行がラクになる。
キレのある描写、F2.8の明るさは何モノにも代えがたい
キレのある描写は秀逸。「RF100-300mm F2.8 L IS USM」+1.4倍エクステンダー「EXTENDER RF1.4x」という選択肢もあるが、プレーに限らず基本は高速シャッターで捉えたいため、開放F2.8の明るさを重視している。
1D系からEOS Rシステムへスムーズに移行できた
スポーツ撮影の定番設定である「親指AF」で撮っている。このとき「AF-ON」ボタンではなく、「露出補正」ボタンでAF作動させる。EOSのプロ機は操作に統一感が維持されている点も大いに評価できる。
締切時刻を意識しながらPCへ直に画像を取り込む
試合中の撮り方を再現してもらう。ノートPCのソフト「EOS Utility」を立ち上げ、カメラから直に撮影画像をPCに取り込むようにしている。シャッターを切りつつ使えそうなカットのアタリをつけ、イニング間などに急いでキャプションを打ち込み、本社へ送稿する。
「視点」を工夫したいがためにシンクロ撮影で変化をつける
「EOS R3」のシャッターを切ると、ケーブルでつないだ「EOS-1D X Mark III」も同時に切れるようになっている。違う画角で撮ったり、選手とベンチの様子を狙ったりできる。撮影位置に変化が少ないぶん、撮り方に工夫を凝らしたいと、あれこれトライしている。
AFの進化が自分の撮り方によりマッチしてきた
「EOS R3」によって撮り方に違いが出てきたのが、AFの被写体追尾 (トラッキング) 機能の活用だろう。前よりも、カメラのAFまかせでピント合焦の確率が大きく上がっている。安心できるだけでなく、より難しい絵柄を狙いたくなる。
航空機にも持ち込めて沖縄やハワイへの取材も楽々
携行機材がわずかでも軽量コンパクトになってくれるのはありがたい。メインの「RF400mm F2.8 L IS USM」のほか、EFのF2.8大口径望遠ズームと標準ズームは必携。着替えなどの私物を入れたリュックとこの機材キャリーバッグの2つにまとめられる。
相川和寛 (あいかわ かずひろ)
1988年、茨城県生まれ。2011年に報知新聞入社。東京本社写真部に配属される。2013年から北海道支局のペン記者を務めた後、2017年に東京本社写真部へ戻る。2018平昌五輪、2020 (2021) 東京五輪を取材。昨シーズンから「巨人担当」に就く。
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〈協力〉キヤノンマーケティングジャパン株式会社
〈取材協力〉報知新聞社、東京写真記者協会、読売巨人軍
〈取材〉金子嘉伸 〈取材撮影〉我妻慶一