CAPA編集長・菅原の考える「今回の製品が選ばれた理由」
菅原 ここで私の、今回の選考理由を紹介させていただきます。
「α7 V」はフルサイズミラーレスのベーシック機。部分積層型CMOSセンサーにより、風景やポートレートなどディテール表現を重視する被写体を解像度高く描写する。階調のつながりやシャドー部の粘りも良好で、編集耐性の高いRAWデータが得られる。AF性能も大きな強み。AIプロセッシングユニットを搭載し多彩な被写体認識に対応。実用度の高さがこの機種の大きな価値である。
一方、「FE 50-150mm F2 GM」の魅力は、ズーム全域F2という前例のない大口径の明るさと、XAレンズなどを贅沢に配置した光学設計により、Gマスターらしい優れた描写性能を一本で両立していること。特にポートレート撮影では、50から150mmまでの多用する焦点域をカバーしつつ、単焦点レンズ級の解像力と美しいボケを自在に扱えるため、撮影の自由度が飛躍的に高まる、と評価しました。
さらに今回、カメラとしての魅力を3つに整理してみました。
- 動体撮影時のブラックアウトフリー高速連写が滑らかで快適。
- AFの被写体認識と追従性能が格段に高まった。
- ホワイトバランスの色再現性が向上し、記憶色の表現まで可能になった。特にAWBはAIを活用したディープラーニングにより、難しい環境下でも最適な色温度を判断して撮影できる。
記憶色まで想像してカメラが絵づくりするのかというぐらい、AWBが作り込まれていると感じました。

表現の楽しさを感じて撮影の機会を広げてほしい
町谷 ありがとうございます。「α7 V」はベーシック機。プロやハイアマチュアの方に加えて、これからどうやって撮影を楽しもうかなという広い顧客層に届ける製品です。「自分の思いどおりに撮れる!」「自分で表現できて楽しい!」と感じて、撮影の機会を広げてほしいというのが一番の狙いになります。
また、一眼レフカメラではミラーにより被写体がどうしても消失してしまう。しかしブラックアウトフリーなら常に被写体を見ながら撮影できる。「α7 V」の導入で、多くの方にこの撮影体験をしていただきたいんです。
菅原 自分で動くものを撮らないと、このすごさは実感できないですからね。
町谷 さらに画像処理エンジンとAI処理機能を、今回1個の「BIONZ XR2」に統合でき、よりAIと画像処理が密に連携した複雑な処理が可能になりました。今までAI技術はAFを中心に使っていましたが、画質などの改善にも能力を広げることができました。
岸 「FE 50-150mm F2 GM」は前述のとおり “焦点距離を変えられる単焦点レンズ” を目指しました。このF2ズームは、いずれ多くの人に今の大三元レンズの感覚で使っていただきたいんです。もちろんプロも大歓迎ですが、初めて写真を撮る方にこそ大判センサーと大口径レンズの組み合わせでしか撮れない世界を体感してもらいたいですね。
菅原 かつてないF2という望遠の世界で、ユーザーがどんな作品を作り出していくのか? その結果もいずれ出てくるでしょうね。「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」があればとりあえず事足りていたのが、このレンズが出てきたことによって常識が変わりました。
岸 同じ絵でも一段明るいレンズで撮れることで、人とは違う絵になる可能性に満ちていると思います。
