『CAPA』本誌連動企画として公開している、CAPAフォトコンテスト「学生の部」ピックアップ作品レビュー。今回は『CAPA』2026年11月号で惜しくも選外となった作品の中から、審査員の中西敏貴先生が目を留めた “気になる作品” をピックアップしてアドバイスします。さらなるレベルアップのためのヒントが満載です!
〈講評〉中西敏貴
座標バグ
太田斗真 (和歌山県田辺市 / 17歳 / 和歌山県立神島高校 / 写真部)

まさに意味不明な場面を見せられて、脳が「バグる」ような感覚に陥ります。モデルのうつろな視線も秀逸ですが、それにしても本当に意味不明。この作品は1枚で何かを語るのではなく、複数枚の組写真にすることで「意味不明の集合体」となり、より圧倒的なパワーを発揮するはずです。
応炎 (3枚組)
山口玲奈 (愛知県豊川市 / 豊川高等学校 / 写真部)



1枚目のカットが最高に魅力的です。「男子高校生の坊主頭って、こんなに美しい造形だったんだ」とハッとさせられました。2枚目もその流れを汲んでいるので、3枚すべてをそうした部位の造形美で構成していれば、作品としての完成度がさらに上がったのではないかと思います。
木と生きる (4枚組)
高畑佑成 (愛媛県新居浜市 / 16歳 / 愛媛県立新居浜高等学校 / 写真部)


非常に見応えのあるドキュメンタリー作品です。ここからさらに深化を目指すなら、職人さんの息遣いや作業場に漂う匂い、その場の空気感まで伝わってくるカットが増えるといいでしょう。人物の顔を減らしてでも、使い込まれた道具や手元のアップをはさむことで、より現場の熱量が伝わってきます。
※CAPAフォトコンテストの入賞作品と講評は『CAPA』2026年11月号をご覧ください。