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インドの美容市場が熱い!「女性起業家」が率いるコスメ企業がIPO

【掲載日】2021年12月16

2021年10月、インドのユニコーン企業FSN E-Commerce Ventures Limited(Nykaa)がインド国立証券取引所に上場しました。Nykaaはコスメやパーソナルケア商品を中心としたビジネスをオムニチャネルで展開しており、オンラインではECサイトを運営する一方、オフラインではインド国内38都市で73店舗を構えています(2021年12月時点)。

IPOを果たしたNykaaの創業CEO、Falguni Nayar氏(左から4人目)(画像提供/Nykaa公式ウェブサイト)

 

2012年に投資銀行出身の女性起業家Falguni Nayar氏が創業したNykaaは、同氏が59歳の誕生日を迎える年にIPO(新規株式公開)の偉業を達成しました。50歳で起業の決断をしたこともさることながら、現時点で世界にわずか24人程度しか存在していないと言われる女性起業家のIPOは、世界中の起業家マインドを有する女性に勇気と刺激を与えることでしょう。

 

Nayar氏はすでに65億ドル(約7380億円※)の純資産を有し、インド国内では2番目に裕福な女性となっています。IPOに至るまでのハードルは想像に難くありませんが、世界各国からスター経営者として賞賛された喜びが彼女のマインドをさらに高めたことで、今後の事業展開が大いに期待できるものとなるはずです。

※1ドル=約113.5円換算(2021年12月13日時点)

 

日本においても今後Nayar氏のような女性経営者が増加すれば、ビジネス界における多様性が強化されていくことと思われますが、それは今後の日本企業を取り巻く状況や意識の向上によっても大きく左右されることでしょう。また、女性の社会進出においては、それぞれの国や地域における文化や信仰、教育、社会規範、価値観の違いなどが高いハードルになる場合が多いのです。

 

女性のエンパワーメントにつながる可能性

インドにおける化粧品市場は成長を続けており、Statistaによると2016年に75億米ドル(約8530億円)だった市場規模が、2022年には111億5000万米ドル(約1兆2680億円)に達すると予想されています(2016年比で約149%)。インド以外の途上国でも化粧品市場は成長しており、携帯電話の普及で、YouTubeやInstagramなどのソーシャルメディアでメークの方法などを知ることができるようになってきたことで、農村部でも美容への関心が高まっています。

 

美容には私たちの見た目だけでなく、気分や自尊心といった内面を高める働きがあるでしょう。これまで化粧品などを入手しづらかった農村などの地域において、現地に適した価格で良質な化粧品を提供することができれば、女性のエンパワーメントというSDGsの目標5の達成にもつながります。日本の化粧品メーカーが自社のみで途上国の農村部に展開することは簡単ではありませんが、Nykaaのような現地企業と連携することは一つのオプションになるでしょう。