キヤノンは、世界最軽量を実現した普及価格帯のRFマウント超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」を2020年7月下旬に発売する。価格はいずれもオープン。キヤノンの直販サイト・キヤノンオンラインショップの価格は600mmが88,000円、800mmが113,000円 (いずれも税別)。7月10日に予約受付が開始されている。
<2020.7.26> 発売日が2020年7月30日に決定。
■軽量でコンパクトに持ち運べる超望遠レンズ
超望遠レンズでありながら、「RF600mm F11 IS STM」は約930g、「RF800mm F11 IS STM」は約1260gの世界最軽量を達成する※。従来の超望遠レンズと比較すると、それぞれ約70%軽量化して高い機動性を実現しており、さらに沈胴構造の採用によりコンパクトに収納でき、高い携帯性も実現した。
※それぞれ焦点距離600mm、焦点距離800mmを含むレンズ交換式カメラ用オートフォーカス対応の交換レンズとして。2020年7月8日現在、キヤノン調べ。
■高性能DOレンズを採用した光学設計
レンズの小型・軽量化は、複数枚分のレンズ光学性能を持つDOレンズを採用することでレンズの枚数を削減。さらに開放F値11の固定絞り構造と筐体への樹脂部材の活用が大きく貢献している。
DOレンズを含む新規光学系の採用により、望遠レンズで発生しやすい色収差をはじめとする諸収差が抑制されており、描画性能と小型・軽量が両立されている。
■エクステンダーでさらなる超望遠撮影が可能
2020年7月下旬発売予定の「エクステンダー RF1.4×」「エクステンダー RF2×」に対応しており、「エクステンダー RF2×」を装着することで、「RF600mm F11 IS STM」は1200mm相当、「RF800mm F11 IS STM」は1600mm相当の超望遠で、迫力ある撮影表現が可能となる。
■手ブレ補正
手持ち撮影をアシストする手ブレ補正機構を搭載し、超望遠撮影で顕著に現れる手ブレを軽減する。シャッタースピード換算で「RF600mmF11 IS STM」は5.0段、「RF800mm F11 IS STM」は4.0段の手ブレ補正を実現する。
■AF性能
F値11の固定絞りながら、ステッピングモーター (STM) の搭載により、静止画撮影時における高速・高精度なAF、動画撮影時における滑らかなAFが可能となっている。静止画撮影時のAF測距可能エリアは、「EOS 6D Mark II」とほぼ同等の画面の横40%×縦60%だ。
なお「エクステンダー RF2×」装着時にはF値22の固定絞りとなるが、「デュアルピクセル CMOS AF II」搭載の「EOS R5」ではAF撮影が可能となっている。
■操作性
鏡筒には、ピントを細かく調整しやすい幅の広いフォーカスリングと、露出補正の設定などを任意に割り当てて使用することができるコントロールリングを採用。レンズの先端には、指がかりと革シボ加工を採用し、ホールド性を確保している。
Canon RF600mm F11 IS STM 主な仕様
マウント キヤノンRFマウント
焦点距離 600mm
絞り F11固定
レンズ構成 7群10枚
画角 水平 03°30′、垂直 02°20′、対角線 04°10′
絞り羽根 なし
最短撮影距離 4.5m
最大撮影倍率 0.14倍
フィルター径 φ82mm
サイズ (最大径×長さ) φ93.0×269.5mm
質量 約930g
Canon RF800mm F11 IS STM 主な仕様
マウント キヤノンRFマウント
焦点距離 800mm
絞り F11固定
レンズ構成 8群11枚
画角 水平 02°35′、垂直 01°40′、対角線 03°05′
絞り羽根 なし
最短撮影距離 6.0m
最大撮影倍率 0.14倍
フィルター径 φ95mm
サイズ (最大径×長さ) φ101.6×351.8mm
質量 約1260g
〈文〉柴田 誠