F1.8単焦点シリーズ第4弾となる35mmが登場。「LUMIX S5」にジャストフィットのコンパクトサイズで写真も動画も楽しめる。常用レンズにふさわしい「LUMIX S 35mm F1.8」の実力をチェックした。
フルサイズ対応のF1.8レンズとは思えないほど軽い
85mm、50mm、24mmに続く、F1.8単焦点シリーズ第4弾。外観の特徴は、シリーズ共通のデザインだ。見た目だけでなく、動画撮影ではジンバルに装着した際にバランスが崩れないメリットもある。「LUMIX S5」とも一体感があり、軽快に持ち歩けた。
自由なアングルから気持ちのいい遠近感で描く
背面モニターを見ながらアングルを下げ、タッチで自転車にピントを合わせた。レンズが小型軽量なので、街中でこうした撮影もスムーズにできる。誇張しすぎない35mmの遠近感と、絞り開放の滑らかなボケ味が得られた。
機動力に優れた軽量コンパクトモデル
梨地調の鏡筒は高級感がある。一見すると重そうだが、重さは約295ｇ。手に持つとフルサイズ対応でF1.8の明るさとは思えないほど軽く、高い機動力を生かした撮影が可能だ。
外観デザインを統一したF1.8単焦点シリーズ
F1.8単焦点シリーズは、すべて同じ外観。どのレンズを装着しても同じ感覚で使用できる。フィルター径も 67mmと共通で、動画撮影では必須のNDフィルターを共用できるのが嬉しい。
キレ味と素直なボケ味、近接描写力も高く扱いやすい
リニアモーターによるAFは、滑らかに駆動する印象。動画で気になるブリージングが抑えられているのもパナソニックらしい。ピントリングの幅が広く回転もスムーズなので、MFを多用する動画撮影にもありがたい。
描写は絞り開放から解像力が高く、ボケ味も素直。周辺光量は低下するものの不自然さはなく、F2.8に絞ると解消される。また、防塵・防滴構造なので悪天候でも安心だ。スナップやポートレート、風景など、フットワークを生かした撮影が楽しめる。
クローズアップ撮影も手軽に楽しめる
マクロレンズほどではないが、手軽にクローズアップができる。ここでは色付いた葉に迫って撮影したが、近接でも描写が甘くならず、F2.8に絞ったボケも自然。扱いやすさを実感した。
諸収差を抑え、開放からシャープな描写
レンズ構成は9群11枚。非球面レンズ3枚とEDレンズ3枚を使用し、球面収差や歪曲収差などを補正。絞り開放からにじみのない、高い解像力とコントラストを持った描写力が得られる。
パナソニック LUMIX S 35mm F1.8
発売日 2021年12月16日
希望小売価格 91,300円 (税込)
品番 S-S35
マウント Lマウント
焦点距離 35mm
開放絞り F1.8
最小絞り F22
レンズ構成 9群11枚 (非球面レンズ3枚、EDレンズ3枚)
画角 63°
絞り羽根枚数 9枚 (円形虹彩絞り)
最短撮影距離 0.24ｍ
最大撮影倍率 0.22倍
フィルター径 φ67mm
最大径×長さ φ73.6×約82.0mm
質量 約295ｇ (レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップを除く)
付属品 レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップ