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ニコンの小さなミラーレス「Z 30」を触ってきた!「Z 50」とも比べてみた

ニコンのAPS-Cサイズ (DXフォーマット) ミラーレスカメラ「ニコン Z 30」が、2022年8月5日に発売される。ニコンプラザ東京 / 大阪では、6月30日から先行展示を実施中だ。さっそく実際に触ってきた。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

写真も動画も!「Z 30」の機能を徹底的に体験できる

ニコンプラザ東京に入ってすぐのところに、「Z 30」の展示エリアが設けられていた。ビデオグラファー・だいげんさん監修の「Z 30 Touch & Tryコーナー」で、予約は不要。SDメモリーカードを持参すれば、撮影データの持ち帰りもできる。

 

さらに奥のエリアには、「動画撮影体験コーナー」があった。撮影に使えるインテリアの一角では、サーキュレーターを使って観葉植物の葉が揺れるようになっていた。

 

ニコンプラザ東京内で撮影した動画は、編集体験までできるようになっている。スタッフがつきっきりで解説しながら操作を助けてくれるので、初心者でも安心だ。動画の編集データも持ち帰ることができる。

気になる「Z 30」の外観をチェック

W約128×H73.5×D59.5mmとコンパクトなボディは、片手で持てるサイズ。キットレンズの「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」もベストマッチだ。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

グリップはしっかりホールドできる形状と大きさになっている。また、ボディがコンパクトなので、撮影時に必要なダイヤル、ボタン類はグリップした状態で無理なく操作できる位置に配置されている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

SDカードスロットは1基で、バッテリー室内にある。バッテリーは「Z fc」「Z 50」と共通の「Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL25」となっている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

端子類はボディ左側面に配置されている。特に上端のマイク端子は、バリアングル液晶モニターの動きに干渉しないように配慮されている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

ホットシューの左右にあるメッシュ状のスリットがマイク。Vlog撮影を意識して、かなり大型のマイクが採用されているのがわかる。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

赤色で目立つ大型の動画撮影ボタン。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

動画記録時には、液晶モニター左上に「REC」が表示される。また、ボディ正面には赤色のランプが点灯する。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

「Z 30」では、動画撮影ボタンもカスタマイズ可能になっている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

「Z 30」のVlog撮影用アクセサリーをチェック

別売りの「SmallRig ウィンドマフ3859」は、ホットシューに差し込むタイプ。左右のマイクの上にそれぞれ小さなウィンドマフが装着できるようになっている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

「SmallRig ウィンドマフ3859」を装着したところ。2つのウィンドマフが「Z 30」を小動物っぽくしてくれる。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
モフモフの耳 (ウィンドマフ) を付けた「Z 30」

 

「SmallRig トライポッドグリップ3070 リモコンML-L7セット」を装着すると、Vlogカメラ感がぐっと増す。リモコンを内蔵し、ミニ三脚としてもグリップとしても利用できるスグレモノだ。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

正面のリモコンは取り外しが可能。マグネットで装着されており、リモコンの左下を軽く押すと外れるようになっている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

 

ニコンダイレクトでは、ジンバル、外部マイク、可変NDフィルターをセットにした限定モデル「Z 30 16-50VR 動画撮影キット」(税込 180,000円) を用意している。Vlogを始めたいけれど、どんなものを揃えたらいいのかわからないという初心者にオススメのセットだ。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート

「Z 30」と「Z 50」を比べてみた

「Z 30」(左) と「Z 50」(右)。大きさはファインダーレス、ストロボレスの「Z 30」が約128×73.5×59.5mm、質量約350g。ファインダー搭載の「Z 50」は約126.5×93.5×60mm、質量約395g (いずれも本体のみ)。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
左が「Z 30」、右が「Z 50」

 

「Z 30」(右) の背面。「Z 50」(左) と比べると、ボタンの配置が異なっているのがわかる。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
右が「Z 30」、左は「Z 50」

 

「Z 30」(上) と「Z 50」(下) の上面。「Z 30」の動画記録ボタン、マイクの大きさがよくわかる。動画と静止画の切り替えスイッチは、「Z 50」ではモードダイヤルの下に設けられていたが、「Z 30」では背面液晶モニターの上に移動している。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
上が「Z 30」、下が「Z 50」
ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
Z 30

 

「Z 30」(左奥) の背面液晶モニターは、自撮りができるようにバリアングル式3.0型TFT液晶モニターを採用する。これに対して「Z 50」(右手前) の背面液晶モニターはチルト式3.2型TFT液晶モニターだった。どちらもタッチパネルだが、「Z 50」では画像モニター右端に「拡大」「縮小 / サムネイル / ヘルプ」「DISP」のタッチキーが搭載されていた。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
左奥が「Z 30」、右手前が「Z 50」

 

「Z 30」ではストラップホルダーの形状も変更されている。三角環を採用していた「Z 50」(左) に対し、「Z 30」(右) では動画撮影に配慮して、金属が触れ合って音が出ないようにフラットタイプになっている。

ニコン Z 30 タッチ&トライレポート
右が「Z 30」、左が「Z 50」

個性派が揃ったニコンのAPS-Cミラーレスカメラ

とにかく軽くて小さいという印象の「Z 30」は、基本性能がしっかりおさえられていて、動画はもちろん静止画の撮影も問題なく楽しめるパワフルなカメラに仕上がっている。Vlog撮影をしなくても、バッグに入れて持ち歩いて、日常使いしたくなるカメラだ。

スマホからステップアップして一眼カメラを始めたい人に向けた「Z 50」、デザインや操作性を楽しめる「Z fc」と、この「Z 30」。ニコンのAPS-Cミラーレスは、自分の撮影スタイルに合わせて選べる個性派が出揃った。「Z 30」の発売が楽しみだ。