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沙倉しずかがリングサイドから格闘技撮影に挑戦。 目の前で繰り出される技の迫力に夢中で連写!!

こんにちは!カメラ・写真大好き現役レースクイーンの沙倉しずかです!
カメラ歴はもうすぐ5年で、今もそしてこれからも永遠にカメラ勉強中です。

今回は、モータースポーツとはまた違ったスポーツジャンルの撮影に挑戦ということで、女子プロレス団体「STARDAM」の向後桃選手の練習風景を取材&撮影させていただきました。

スターダムといえば、女子プロレス界で今最も勢いがあるプロレス団体。

向後桃選手はそのスターダムに2022年1月に加入。そして自身がずっと憧れとしてきたレスラー、岩谷麻優選手と同じユニット『STARS』のメンバーとなりました。身体は決して大きいとは言えないけれど、努力を惜しまないひたむきな姿勢と持ち前の天然キャラで、多くのプロレスファンの心を動かし、日々成長を続けています。

私は向後桃選手がプロレスを始める前、彼女がまだ女優として活動していた頃に仕事で知り合い、一緒にカレーを食べ歩く友人でしたが、気付いたら彼女はプロレスラーになっていました。元々痩せやすい体質、穏やかな性格、ポンコツエピソードが尽きない人だったのに、今では見違えるほどたくましい背中になり、自分の感情を全身で表し、自分の好きなことに真っ直ぐ突き進む頼もしい人になりました。

そんな向後桃選手の躍動感のある姿と気迫に満ちた表情を撮りたいと思い、練習の様子を覗かせていただきました! 練習相手を務めたのは、向後選手とユニットは違えどライバルであり若手の同志でもある、『COSMIC ENGELS』通称コズエンの小悪魔こと月山和香選手です。

機材は、普段から愛用している「SONY α7 III」と「TAMRON 28-200mm F/2.8−5.6 Di III RXD」です。

道場に入るとひんやりとした空気の中、選手の会話が静かに響いていました。向後選手と月山選手は、コスチュームを着て、細かなパーツを身につけているところでした。コスチュームに注目してみると、デザインがアシンメトリーになっていて、360度どこから見ても楽しいよう考えられていることに驚きました。また、選手それぞれのキャラクターがデザインに反映されているところもおもしろいです。どのパーツも激しく動いても乱れないようにがっちりと固定されていて、一体どうやって着るんだろう、インナーどうしてるんだろうとか、同じくコスチュームを着るレースクイーンという職業柄、気になってしまいました(笑)

選手たちはリングに上がる前に手慣れた様子でリングの調整をするところから始まり、リングが完成すると選手同士で協力し合い、準備運動を入念に行っている姿が見られました。

いざ練習が始まると、空気が変わり緊張感が走ります。練習とは思えないほど激しく、何が起こったのかわからなくなるほど、目まぐるしく様々な技が繰り広げられ、軽々と相手の体を持ち上げる様子は圧巻でした。高さのあるジャンプや、選手同士が激しくぶつかり合う瞬間は、瞬きをするのも忘れるくらい集中してシャッターを切っていました。練習ならではのクールな表情や真剣に練習に取り組む表情が撮れたと思います。

リングサイドで格闘技を撮影するのは初めてだったので、ロープをどう活かすか、ジャンプの高さや躍動感を伝えるにはどういう角度で撮ればいいか、必死な表情を撮るにはどのタイミングで寄ればいいかなど、場所を変えながら頭をフル回転させて撮っていました。短い時間だったのですが、とっても撮りごたえがあって楽しかったです!

練習後、向後桃選手にインタビューもさせていただきました!

――女優業とプロレスに共通する部分はありますか?
「生の感じだったり、自分の感情を大事にするという点ではすごく女優業と共通する部分はあります。ただ、女優業は泣きたい気持ちを押し殺して我慢するほうが多いけど、プロレスは感情を表に出します。悔しい気持ちも、負けて惨めな気持ちも、嬉しい気持ちも全部出すっていう、そういう部分では全然違いますね。

あとは、お客さんに魅せるということもすごく大事にしているので、そこにも共通点があると思います。リングの上は笑いもあるし、涙もあるし、激しさもあるし、全部がそこに詰まってます」

――どうやって身体を大きくしたの?
「体重はそんなに変わってないんだけど、筋トレとかで筋肉量がめちゃめちゃ増えた! 食事はめちゃめちゃ食べるようにはしてる。そもそもが痩せていっちゃう体質だから。維持するためにも食べるようにはしているけど、えっ! それ一食⁉ って言われる量を食べるときもあれば、試合前でド緊張だとあんまり食べられなかったり。その分試合が終わったら帰りのバスでお弁当とラーメンと…みたいな。お弁当2個とかは全然食べる。元々いっぱい食べる方ではあったけど、レスラーになったことでそれに拍車がかかったかな。自然に試合とかするとそのあとは爆食する(笑)。お腹が空くんだろうね。あと身体が修復しようとしているのかわからないけど、身体が欲してる気はする」

――お客さんが撮ってくれた写真は見たりしますか?
「結構SNSとかでエゴサして自分の写真を見つけるんですけど、もうなんかびっくりするような表情してたり、おもしろいなぁと思って見てます(笑)。普段はそんなにキリッとした表情をするほうではないんですけど、それこそ、えっ、これ私⁉ って思うような強い表情をしてたりとかするので、そういう部分でなんかいいなと思って。これとか自分じゃないような表情してて(笑)。アドレナリン満載な顔してる。お客さんが撮ってくれる写真、私はすごく見ますね。たくさん保存してる! この辺とかも全部お客さんが撮ってくれた写真!(と、スマホに保存してある写真を見せてくれました)

客席でカメラを持っていらっしゃるお客様はすごく多いです。入場の時とかはすごく良いカメラで撮ってくれてるのがわかるので意識しますね。やっぱお客さんも表情とか感情を見ているんだと思うんだけど、いい顔してる写真がいっぱいあります。あと、自分では見えない背中ってこんなゴツいんだとか、写真で気付くことも沢山あります!」

――スターダムの魅力とは⁉
「スターダムの良さは激しさもあり、綺麗な女の子たちがルックスからは想像もつかないようなめちゃめちゃ激しい試合を繰り広げているところが、何よりの魅力かなと思います。そこにいろんなユニットの人たちのいろんな感情があって、それらがSNSを通して見えたりするのも面白いです。私もレスラーになる前からスターダムファンだったので、よく見ていました。

スターダムの公式YouTubeでは、バックステージとか、その試合が組まれる流れやストーリーが上がっていて、なるほど、ここでこんなことが勃発してそれでここに至ったのねっていうのが見られるんです。リングもそうだし、リング以外でもSNSだったりYouTubeだったり、いろんなところでスターダムを楽しめること、その全てが魅力かな」

――まだプロレスを観たことがない人にどういうところを見てほしいですか?
「やられてもやられても立ち上がる熱い気持ちや、悔しさとか、レスラーたちが魅せるいろんな表情や感情に、お客さんは気持ちを乗せてくれるのかなと思います。どのレスラーもそうだと思うんですけど、特に私みたいな身体が小さいレスラーなんかは、やられてやられてそれでも心折れずに必死に立ち向かう姿を見て欲しいですね」

――今後どんな選手になりたいですか?
「岩谷麻優選手という憧れの選手がいるんですけど、その方は細身なのにすごく攻撃も強くて、でもやられてもやられても立ち上がる。本当に見てるだけで泣きそうになるような、感情を揺さぶられるレスラーなんですけど、私もそういう感情を揺さぶるレスラーになりたいです!」

インタビューを通して、向後桃選手のスターダムへの熱い気持ちが伝わってきました。スターダムの魅力について聞いたときの、言葉が次々と溢れて止まらなくなるほど楽しそうに話してくれる瞳がキラキラしていて、とても印象に残っています。怒られるかもしれませんがオタク特有の早口みたいな(笑)。練習のときの真剣な表情から、ニコニコと楽しそうに話すギャップが可愛くて、私も周りにいた人も自然と笑顔になりました。

真面目で、負けず嫌いで、びっくりするほどの天然だけど、こだわるところは絶対に妥協しない熱い性格で、今後もっともっと多くの人を魅了し、愛されるレスラーになっていくんだろうなと思いました。

今回は練習風景取材ということで特別に道場での撮影でしたが、実際の試合では客席からの撮影が可能だそうです(映像の撮影はご遠慮ください)。本番は照明も華やかで撮影の楽しみ方も広がると思うので、是非可愛くて力強いレスラーの豊かな表情や動きを撮ってみてはいかがでしょうか。本当に表情が豊かで、動きも激しくて、後で写真を見返したときに同じような写真がほとんどなく、撮った写真を見ていて楽しいです!

試合のスケジュールはHPをチェックしてください。
https://wwr-stardom.com/

文・写真/沙倉しずか
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沙倉さん撮影/編集部