ニュース

キヤノンのシネマカメラとベクノス全天球カメラが受賞! 2020グッドデザイン特別賞各賞発表

公益財団法人日本デザイン振興会が、2020年度グッドデザイン賞の特別賞各賞を発表した。カメラ関連では、キヤノンのデジタルシネマカメラ「EOS C500 Mark II / EOS C300 Mark III」がグッドデザイン金賞、ベクノスの全天球カメラ「IQUI」がグッドフォーカス賞 [新ビジネスデザイン] を受賞している。

EOS C500 Mark II / EOS C300 Mark III
グッドデザイン金賞「EOS C500 Mark II / EOS C300 Mark III」

 

グッドデザイン賞は総合的なデザイン評価・推奨制度で、くらしや産業や社会の質を向上させる優れたデザインと認められるものに授与される。2020年度は1,395件がグッドデザイン賞に選定された。グッドデザイン賞の中から審査委員会により特に高い評価を得た100件がグッドデザイン・ベスト100に選出され、さらにその中から特別賞各賞と大賞が決定する。

 

グッドデザイン金賞「EOS C500 Mark II / EOS C300 Mark III」

グッドデザイン金賞は、社会の課題に対する取り組みとしての内容、将来に向けた提案性や完成度の高さなど、総合的な観点から特に優れていると評価したデザインに贈られる。2020年度は「EOS C500 Mark II / EOS C300 Mark III」を含む19点が選出された。

「EOS C500 Mark II / EOS C300 Mark III」に対する審査委員の評価は以下のとおり。

「道具」の中に潜む、緻密な機能美によって醸し出される、精悍なたたずまいが美しい。プロツールに求められる多数の物理ボタンや、撮影スタイルによって選ぶオプション類まで、ひとつひとつの物理的制約を丁寧に時間をかけてデザインしたであろう、その膨大な経験の上になりたつ本製品は、会社の哲学や姿勢までもがカタチとなってあらわれているようにさえ感じ、審査委員一同、これを高く評価した。世の中の潮流である「簡単、シンプル」とは真逆の現場をささえる機能と操作性がパッケージとして見事にまとめられており、「The」プロダクトデザインといえる一つの集大成である。高品位の映画から、機動力が求められるニュースまで幅広いコンテンツをカバーすべく手持ち、肩のせ、ドローンに至るまで、撮影現場でのあくなき撮影ニーズに応えた結果、わたしたちが日々、何気なく美しい映像が享受できていると改めて気付かされた。

 

グッドフォーカス賞 [新ビジネスデザイン] ベクノス「IQUI」

グッドフォーカス賞 [新ビジネスデザイン] は、新たなビジネスモデルや新産業の創出、イノベーションの促進に寄与する優れたデザインに贈られる。2020年度は「IQUI」を含む3点が選出された。

IQUI
 

「IQUI」に対する審査委員の評価は以下のとおり。

360度カメラでありながら、これまでにない軽量小型のペンサイズ相当に収められたのは開発者の並々ならぬ情熱と執念の上に実現できたのではないかと想像される。「小型」を追求する際に求められる丁寧なものづくりはもちろん、収納ケースも本体を取り出す際に蓋の開閉と連動して少しだけ本体が起き上がり、取り出しやすくする構造なども本体の小型化ゆえに配慮された使いやすさのこだわりであり、手を抜かないパッケージ全体の完成度の高さに感動を覚えた。また撮った映像に関しても、今までは少々データ自体が特殊なので活用方法が難しいと感じる部分もあったが、アプリ側の自動編集機能でSNSなどに上げやすくするといったところも高く評価された。IQUIが生み出す360°カメラの新たな体験によって、ユーザーの新しい表現に貢献し、結果としてマーケットの開拓・拡大の可能性を生み出すものと大いに期待したい。