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駆け込み需要の影響?「フジカラー PRO400H プロフェッショナル」120サイズの出荷終了時期が早まる

富士フイルムイメージングシステムズが、生産販売の終了を発表していたカラーネガフィルム「フジカラー PRO400H プロフェッショナル」120サイズについて、出荷終了時期を当初の予定より大幅に前倒しし、2021年6月とすることを発表した。

フジカラー PRO400H プロフェッショナル

 

「フジカラーPRO400H プロフェッショナル」は、主にプロ向けのポートレート用カラーネガフィルムとして海外向けに販売されていたが、2013年の「フジカラー PRO400」の販売終了に伴い、それに替わるものとして、国内向けに本格導入された。

2021年1月に、生産に使用する原材料の一部の調達が困難になったため生産販売を終了するとの発表があり、135サイズの36枚撮り単品は2021年3月に出荷を停止。120サイズ12枚撮り5本パックについては、2022年3月に出荷終了見込みとされていた。

ところが120サイズについて、予想以上の注文があったため出荷終了時期を大幅に前倒しせざるを得ない状況となったという。当初の見込みよりも9か月も早まるということは、相当数の駆け込み需要があったと想像される。

プロ向けのカラーネガフィルム、しかもブローニー (120) サイズがここまで需要があったというのは正直、少々意外な気がするが、やはりフィルムならではの描写を求め、その消失を惜しむ人が少なからずいるということなのだろう。今後は、デジタルカメラのさらなる高画質化や「フィルムシミュレーション」などの描写機能でその穴が埋まることを期待したい。

 

〈文〉佐藤陽子