斎藤佑樹・動画撮影に初挑戦！ソニーストア銀座で撮影の裏側を聞いた

ソニーストアのスペシャルパートナーを務める斎藤佑樹さんの写真展「On the Mound」が、ソニーストア銀座で2023年9月12日まで開催されている。9月3日には、写真展開催を記念して斎藤さんのトークイベントが行なわれた。会場とトークイベントの様子をお伝えしよう。

初めて挑戦した映像作品の制作秘話を披露

写真展「On the Mound」は、ソニーストア札幌を皮切りに全国のソニーストアで巡回展示されている斎藤佑樹さんの写真展だ。現役を引退した今でも自身にとって「特別な場所」だというピッチャーマウンドがテーマになっている。

昨年開催された写真展「引退後の景色」に続く今回は、動画撮影にも挑戦したことで注目されている。トークイベントには、演出や音楽制作を担当したスタッフと共に登壇。「動画をひとつの作品にするとなると、たぶん僕みたいな素人には全然できないだろうなと思っていました。けれど、写真だけじゃ伝わらないものを動画でも伝えたい。より具体的に思いを伝えたいという思いで挑戦してみました」と、構想から制作までを手掛けた映像作品について熱く語ってくれた。

3分弱の映像作品は、斎藤さんが考案したストーリーに沿って制作されている。最初のオンラインミーティングは5月に入ってからだったそうだ。絵コンテを作り、2つの少年野球チームに協力してもらって撮影が進められた。完成までにはおよそ2か月かかっている。

高校野球でハンカチ王子として知られるようになった斎藤さんだが、「少年野球時代にはまったく注目されることはなかった」という。「当時の僕もそうでしたが、少年野球の子たちは、いろんな人に注目されたいとか、将来はプロ野球選手になりたいとか、さまざまな想いを抱えてやっています。そんな野球少年たちへの応援の意味も込めて、多くの人に共感してもらえる作品を作っていきたいと思いました」と、作品づくりに取り組んだ背景を語った。

動画撮影のメイン機材は「α7S III」と「FE 135mm F1.8 GM」

写真撮影はひとりで行なう斎藤さんだが、動画制作には音楽制作や演出にプロの協力を仰いだ。ただし、主要なシーンのほとんどは斎藤さんが撮影しているそうだ。「基本は手持ちで撮影でしていて、ジンバルなどは使っていません」ということだが、一部は三脚を使って撮っている。メイキング映像には、そうしたシーンも登場する。

ちなみに写真撮影ではソニーの「α1」を愛用している斎藤さん。動画撮影には「α7S III」を使用した。レンズはボケの描写が好きだという理由から、写真撮影でも使用している「FE 135mm F1.8 GM」をメインで使ったとのこと。やわらかなボケ味の作品には斎藤さんらしさが出ているようにも感じられる。

撮影者としての斎藤佑樹さんをスタッフが語る

プロデューサーの三井龍弥さんが、「斎藤さんの巧みなコミュニケーション力で、撮影に慣れていない少年野球チームの子どもたちもリラックスしてエモーショナルな映像が撮影できた」と現場の様子を伝えてくれた。斎藤さんは撮影後、子供たち全員にピッチング指導をしてあげたそうだ。また、この撮影が縁で、2つの少年野球チームは練習試合をするまで親しくなったという話も披露された。

音楽制作を担当した石田想太朗さんは現役の大学生であり、バンド「カラコルムの山々」のメンバーとしても活動しているミュージシャンだ。「僕自身も少年野球をやっていたので、思いがけず斎藤さんから声をかけてもらって、とてもうれしかった。母親の手作りおにぎりを食べるシーンや、試合で打たれて帰宅後にひとり涙するシーンは、胸が痛くなるほど共感できた」と語ってくれた。涙するようなシーンに「それでもいいんだよって認めてもらえてるような勇気をすごくもらったので、それを音楽にできたらと思って制作しました」とのこと。斎藤さんも、映像にマッチした今回の曲に惚れ込んでいる。

登壇者の話に相槌を打つ斎藤さん。今回、動画作品を制作してみて「もっといろいろなシーンを入れたいという思いもありましたが、長くなると伝えたいことが伝わらなくなってしまうので、思い切って短くカットしました」と、自身の作品を振り返りながら語った。

また、「今後も動画作品を作る機会があったら、基本的にはこのチームでやりたいと思っています」と今後の動画制作を期待させる発言も飛び出した。

写真展会場には、週末ということもあって多くの来場者が詰めかけた。トークイベントは立ち見も出るほど。斎藤さんの人気の高さがうかがえる。

ソニーストア銀座に動画体験コーナーがオープン

ソニーストア札幌に新設された動画体験コーナーが、ソニーストア銀座にも登場した。動画撮影から編集・配信までを、スタッフによるレクチャー付きで無料体験することができる。ソニーストア札幌では専用コーナーとして設けられていたが、ソニーストア銀座では、スペースの関係からフロア中央のテーブルですべてが行なえるようになっている。今後は名古屋、大阪、福岡天神の各ソニーストアにも動画体験コーナーが順次設置されていく予定だ。