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長年の情熱が注がれた作品たち! CAPA「流し撮りGP」2024年間チャンピオンズギャラリー

CAPAのモータスポーツフォトコンテスト「流し撮りGP」。2024年度のシリーズチャンピオンは、長年に渡るエントリーで常に上位ランキングに並び続けてきた実力者の細井 渉さんが獲得しました。その栄誉をたたえ、細井渉さん自選による「チャンピオンズギャラリー」を紹介します。作品とインタビューをお楽しみください。

【細井渉さん受賞コメント】
静かでありながらもモータースポーツのドラマを感じられる作品を

CAPA流し撮りGPには、2007年の開幕戦から毎戦応募を続け、連載開始から30年という節目の年にシリーズチャンピオンを獲得することができ大変嬉しく思っています。この結果を得られたのは、これまで私を支えてくれた家族、そして写真を通じてお世話になった皆さまのお陰です。心より感謝しています。

流し撮りGPは、モータースポーツを撮影するアマチュアにとって、作品をプロ写真家に評価していただき、多くの方々に見てもらえる「貴重な場」です。私にとっては、サーキットでの撮影モチベーションを高めるだけではなく「考えて撮影し、写真を選び、見せる技術を磨く」錬磨の場でもあります。

今後も、これまで以上に自分らしい視点や表現を追求し、プロには撮れないアマチュアらしい作品、静かでありながらもモータースポーツのドラマを感じられる作品を、楽しみながら撮り続けていきたいと思います。

CAPA「流し撮りGP 2024」チャンピオンズギャラリー

「Tail light」 2008年 第1戦 2位

ニコン D2Xs AI AF-S ニッコール 300ミリ F4D IF-ED Mモード(1/250秒 F6.7) ISO100 2008年 SUPER GT 公式テスト (富士スピードウェイ)

流し撮りGPフル参戦2年目での初入賞作品です。復活したGT-Rの特徴的なテールライトを狙って撮影しました。縁石とホワイトラインの柔らかなイメージがお気に入りの1枚です。

「Rainbow」 2008年 第2戦 1位

ニコン D2Xs AI AF-S ニッコール 300ミリ F4D IF-ED Mモード(1/15秒 F25) ISO100 2008年 全日本ロードレース選手権 第1戦 (ツインリンクもてぎ)

流し撮りGPの初優勝作品です。観客席の応援フラッグを前ボケに活かし、幻想的な雰囲気で撮影しました。なかなか思い通りのプリントができず、締め切りギリギリまで苦労しながら仕上げたのを覚えています。

「黄昏のとき」 2009年 道上龍賞(応援ドライバー特別賞)

ニコン D2Xs AI AF-S ニッコール 300ミリ F4D IF-ED Mモード(1/250秒 F5.6) ISO100 2009年 SUPER GT 第9戦 (ツインリンクもてぎ)

NSX-GT(NA2)のラストイヤー、最終戦もてぎで最後の予選アタックを撮影しました。この年の「道上龍賞」は友人と私の2枚が組写真で選ばれ、より想い出深い作品になりました。

「青時雨」 第44回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門 推薦

ニコン D2Xs AI AF-S ニッコール 300ミリ F4D IF-ED Mモード(1/200秒 F6.7) ISO200 2010年 スーパー耐久 第4戦 (富士スピードウェイ)

憧れのカメラマン 原富治雄さんがコンテスト審査員のひとりだと知り、「原さんに写真を見てほしい、選んでほしい!」と強く思って撮影に取り組み、生まれた1枚です。

「雨模様」 2017年 第3戦 2位

ニコン D4 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/640秒 F11) ISO800 2017年 全日本ロードレース選手権 第3戦 (スポーツランドSUGO)

静けさを意識し、青みの強い色調でまとめた作品です。雨のなかでの撮影は億劫になりがちですが、ドラマチックな画が撮れるチャンスと捉え撮影に臨んでいます。

「輝く時」 2020年 第1戦 1位

ニコン D4 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/640秒 F2.8) ISO50 2020年 SUPER FORMULA 公式テスト (富士スピードウェイ)

絞り開放で玉ボケの中に金網を写し込み撮影しました。金網の外から撮ることの面白さを再認識した1枚です。この撮影の後、新型コロナ感染症の影響で、暫くサーキットへ行くことが叶わなくなりました…

「繁吹き雨」 2020年 第3戦 7位

ニコン D4 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/800秒 F4) ISO400 2014年 SUPER GT 第4戦 (スポーツランドSUGO)

コロナ禍のサーキットへ行けない時間に、過去の写真を見直し再レタッチした作品で流し撮りGPへの応募を続けました。暗めのトーンで水煙の激しさを強調した作品です。

「鈴鹿颪(おろし)」 2020年 第8戦 2位

ニコン D810 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/6秒 F25) ISO31 2020年 SUPER FORMULA 第5戦 (鈴鹿サーキット)

12月の鈴鹿の光は美しく、光と風が流れるイメージで撮影した写真です。色彩を抑えた現像で光や背景の流れを強調し、「風」を感じられるような作品を目指しました。

「WARP」 2021年 第8戦 1位

ニコン D810 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/2秒 F32) ISO31 2021年 SUPER GT 第7戦 (ツインリンクもてぎ)

肉眼では見ることのできない世界が可視化される。流し撮りの醍醐味のひとつだと思います。超スローシャッターの偶然性と面白さを実感した作品です。

「白雨」 2022年 第6戦 3位

ニコン D4 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/2500秒 F8) ISO1600 2022年 SUPER FORMULA 第6戦 (富士スピードウェイ)

雨予報を見て作品のイメージをつくり、サーキットへ向かいました。激しい雨でセッションが中断している間も、この画を撮るために撮影ポジションに留まり続け撮影できた1枚です。

「Triumph」 2022年 荒聖治賞(応援ドライバー特別賞)

ニコン D810 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/30秒 F14) ISO39 2022年 SUPER GT 第3戦 (鈴鹿サーキット)

自身の撮影した写真をドライバーご本人に選んでいただける特別賞は、流し撮りGPに参加する楽しみのひとつです。撮影者冥利に尽きますし、励みにもなります。荒聖治選手、選んでくださりありがとうございました!

「光耀」 2023年 第2戦 1位

ニコン D4 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/20秒 F16) ISO50 2023年 SUPER GT 第2戦 (富士スピードウェイ)

いつもの撮影ポイントでも、視点を変えることで新しいものが生まれます。光にも恵まれ、その場での閃きをうまく作品に昇華できた快心の1枚です。

「Eyes」 2024年 第1戦 1位

ニコン Z9 ニッコール Z 100-400ミリ F4.5-5.6 VR S Mモード(1/800秒 F5.6) ISO320 2024年 FIM E-XPLORER WORLD CUP (大阪万博記念公園)

選手の表情や息遣いを間近に感じられる素晴らしい環境で撮影を楽しみました。ライダーの魅力をストレートに捉えた作品を評価していただいた小林稔審査委員長のコメントが、とても嬉しかったです。

「春風」 プログレード デジタル・CARS & BIKESフォトコンテスト 入賞

ニコン D4 AI AF-S ニッコール ED 400ミリ F2.8D Ⅱ(IF) Mモード(1/80秒 F11) ISO125 2016年 全日本ロードレース選手権 第3戦 (ツインリンクもてぎ)

どうしたら春の季節感を表現できるか、現場で試行錯誤しながら撮影した1枚です。撮影してから8年、やっと日の目を見た作品です。

「冷雨」 2024年 第8戦 2位

ニコン Z9 ニッコール Z 100-400ミリ F4.5-5.6 VR S Mモード(1/640秒 F8) ISO640 2024年 SUPER GT 第8戦 (モビリティリゾートもてぎ)

自分らしい「雨、後姿、静かな」表現で、流し撮りGP2024のチャンピオンを決めることができた作品です。トンネル内の照明に照らされたマシンの艶感や路面の表情を、印象的に仕上げることができました。

 

CAPA流し撮りGP

流し撮りGPの審査委員長は、写真家の小林稔さん (日本レース写真家協会 [JRPA] 会長)。流し撮り作品の迫力や撮影技術など、写真の総合力を評価・審査します。
「CAPA流し撮りGP2025」は、2025年3月15日から応募エントリーを受付開始いたします。
下記のページのリンクよりお願いします。
https://getnavi.jp/capa/info/capaph/2/