機材レポート

【キヤノン歴代カメラ】キヤノン FX/FP FLマウントを採用した、シンプルな操作性を持つ2機種

 

CANON FPの特徴

内蔵露出計は不要、ムダな装備や機能はないほうがよい……そんなプロカメラマンのニーズに応えて誕生したカメラ。シンプルで質実剛健なカメラだ。

 

露出計を省いたシンプルな兄弟機

FPは、プロの要望に応えて作られたメーターレスの姉妹機で、シャッターが常に切れるよう、シャッターボタンのロック機構も外されている。裏蓋開閉機構が2アクション方式となっていることも、誤動作防止が目的と考えられる。撮るための機能に徹した質実剛健機である。

 

外付け露出計「FPメーター」が用意された

プロの要望で誕生したカメラだが、装備の省略はコストダウンにもつながり、アマチュアユーザーにも支持された。ただし、彼らの中にはメーターが欲しい人もいる……ということで、クリップオン式のメーターもオプション設定された。

 

絞りリングをAUTOに設定すれば、シャッター速度優先EE撮影。解除して、任意の絞り値を選択するマニュアル露出による撮影もできた。

アクセサリーシューに装着し、メーターとボディのシャッターダイヤルを連結して操作するFPメーター。機能はFXに内蔵されるメーターと共通だ。

 

フィルム圧版の改良

Rシリーズの圧板は平板だったが、FXやFPの圧板では、整然と並ぶごく小さなパンチ加工が確認できる。フィルムの平面性精度を高めるための手法と思われる改良だ。

 

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