超高精細なフルサイズ画質をコンパクトに楽しめる「ニコン Z 7」。風景写真の愛好家が待ち望んでいたミラーレスカメラであるが、その実力はフルサイズ一眼レフ「D850」を凌駕したのか? 「Z 7」の使用感を風景写真家の今浦友喜さんに聞いてみた。
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軽量ボディと強力な手ブレ補正が撮影領域を広げる
「Z 7」と同じ4575万画素を誇る「D850」との重量差は、「D850」の1005gに対しZ7は675gと、実に330gの軽量化を実現している。長時間歩く風景撮影ではこの差は大きい。首に提げて歩いていてもフルサイズ機とは思えない軽さだ。さらに5軸5段の強力なボディ内手ブレ補正が撮影領域を拡大する。ただし、コンパクトさゆえにボタン配置やカスタマイズ性などは「D850」に一歩譲る印象。
ニッコールZレンズの性能は、これまでのレンズ性能を遥かに凌駕する。「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」は重量500gで沈胴式のコンパクトな標準ズームレンズだが、画面の四隅まで点像再現に優れ、全域で30cmまで寄れる近接撮影能力を持つ。機動性、画質、シーン対応力など、「Z 7」は風景写真の撮影に最適なカメラである。
感じた瞬間を手持ちでシャープに写す
雨の中、クモの巣にかかった落ち葉がダンサーように見えた。中腰の不安定な手持ち撮影だが、強力なボディ内手ブレ補正のお陰でブレずに撮影できた。「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」は近接撮影能力に優れ、ボケもきれいだ。防塵・防滴性能と合わせ非常に使いやすい一本。
ニコン Z 7 NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 絞り優先AE F5 1/60 秒 -0.3 補正 ISO2800 WB:4000K
〈写真・文〉今浦友喜