超高精細なフルサイズ画質をコンパクトに楽しめる「ニコン Z 7」。風景写真の愛好家が待ち望んでいたミラーレスカメラであるが、その実力はフルサイズ一眼レフ「D850」を凌駕したのか? 「Z 7」の使用感を風景写真家の深澤武さんに聞いてみた。
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コンパクト&高画質な「Z 7」 夜の撮影は「D850」が使いやすい
コンパクトさに惹かれて、「D850」から切り替えるつもりで「Z 7」を購入した。「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」はゴーストが出にくく、朝夕の強い光をドラマチックに見せられるのも購入動機のひとつ。今年登場するであろう「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」の描写にも期待している。
ただ、日の出前や日没後の薄暗い時間帯はファインダーやモニターの表示が暗く、被写体がよく見えないので構図決定がしづらい。低照度時のAF性能も「D850」のほうが勝っている。
日中は「Z 7」の軽快さを生かして撮影することがほとんどだが、夜間を含めた低照度時は「D850」のほうが扱いやすく、しばらくは併用が続きそうだ。
ドラマチックな朝の光をクリアに捉える
朝の太陽が昇り始め、阿蘇の雲海やススキを赤く染める。ゴーストが出づらく、強い逆光線でも安心して撮影できるのが「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」の魅力だ。山のスケール感を出せるよう、前景を吟味しながら軽快に撮影できた。
ニコン Z 7 NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 絞り優先AE F16 1/60秒 ISO100 WB:5000K
〈写真・文〉深澤 武