機材レポート

フルサイズだけじゃない! ソニー期待のニューモデル「α6400」の使い勝手が実にスマート

今年2月に発売されたα6400(ボディの実売価格:11万2070円)は、ソニーのAPS-CサイズのCMOSセンサーを持つ、α6000シリーズのニューモデル。APS-C機のラインナップではボディ内手ブレ補正を搭載するα6500の1つ下という位置づけだが、その性能は侮れない。まずは外観や操作性について見てこう。

 

ソニー α6400実写レビュー
〈後編〉進化した瞳AFをチェック! https://getnavi.jp/capa/report/296295/

 

APS-C機らしいスマートなデザインにα6500の操作性を踏襲

外観はα5000、α6000シリーズ共通の、上面がフラットなデザイン。フルサイズのα9、α7シリーズと比べるとコンパクトで、APS-Cサイズらしさを感じる。これなら小柄な女性でも持ち歩きしやすいだろう。しかも、しっかりしたグリップにより、小さいながらもホールドしやすい。

小型軽量のα6400だが、ガイドナンバー6(ISO100・m)のフラッシュを内蔵する。

 

操作レイアウトも基本的にはα6500を踏襲している。メニュー画面ではマイメニュー設定でよく使う機能を登録でき、スピーディーな設定が可能になる。

α6500と同じ背面のレイアウト。AF/MFボタンや十字ボタン、中央ボタンも機能割り当てが可能。瞳AFを設定しておけば、人物撮影時にすぐ呼び出せる。

 

細かい部分だが操作性の違いとして、α6500ではカスタムボタンを上面に2個装備するのに対し、α6400はシャッターボタン横にひとつだけなのでシンプルに見える。ボタン類は好みの機能にカスタマイズが可能だ。

フラットでシンプルな本体上面。突起物がなくバッグに収納しやすい。シャッターボタン横にはC1ボタンがあり、機能の割り当てができる。

 

そのほか、EVFは236万ドットの有機ELを採用した「XGA OLED Tru-Finder」を装備。非常にクリアで滑らかな視認性だ。大きなアイピースカップも付属し、明るい屋外でも見やすい。EVFを持たないα5100と比べると大きく、重くなるが、望遠レンズの使用やスローシャッターで撮影する際に安定して構えられるメリットと考えることもできる。

 

自撮りも可能なチルトモニターを装備。タッチパッド機能も使い勝手は◎

液晶モニターは上位機のα6500と同じタッチパネル。タッチフォーカスにより画面上のタッチでピントが合わせられる。上下にチルトできるため、横位置限定ではあるがハイアングルやローアングルでも構図やピントの確認が容易で撮りやすい。

背面モニターはタッチパネル。タッチ操作は、タッチシャッター、タッチフォーカス、タッチトラッキングが選択できる。通常の撮影ならタッチフォーカスが使いやすいだろう。

 

タッチパネルはスナップにも使いやすい。ここではタッチで画面左の服にピントを合わせ、歩行者の動きを見ながらシャッターを切った。

 

背面モニターをチルトさせてローアングルで狙った1枚。ピントはタッチで合わせている。

 

またα6400では、ファインダーを覗きながら右手の親指でモニターをタッチすることで測距点移動ができる「タッチパッド機能」にも対応。構図の決定と測距点移動が同時にできるのはとても便利だ。レスポンスもよく測距点もスムーズに動く。

 

操作エリアはモニターの右半分のほか、画面全体、右1/4、右上、右下、左半分が選択できる。さらにタッチパネルもタッチパッドもオンの状態と、タッチパネルのみオン、タッチパッドだけオンも選択でき、自分の使い方に応じた設定が可能だ。

ファインダーを覗きながら親指でモニターをタッチすることで測距点移動ができるタッチパッド機能を搭載。必要がなく、誤操作を防止したい人は機能オフも可能だ。

 

そしてモニターはチルト式で、上方に180度回転させて反転できるのもα6400の特徴。手軽に自撮りが楽しめる。180度反転すると画面が左右逆像、つまり鏡写しになり、構図の決定や顔の向きなどが自然な感覚で行える。

背面モニターは上下方向のチルト機能を持つ。上方180度に回転させると、手軽に自撮りが行える。セルフポートレートや家族写真に便利。

 

次回は、α6400最大の特徴であるAFの進化を中心に紹介しよう。

 

モデル:深沢さえ