機材レポート

機動力抜群の「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」で“引き”と“寄り”を試してみた

ニコンZシリーズ用の大口径標準ズーム「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」と開放F4の超広角ズーム「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」が登場。風景撮影に欠かせない2本のズームをフィールドへ持ち出した。高画質&コンパクトなズームがZシリーズの魅力をさらに広げる。「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」に続いて、今回は「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」」ついてレポートする。

 

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

 

沈胴構造でコンパクトに持ち歩ける高性能な超広角ズーム

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
[発売日]2019年4月19日 [希望小売価格]169,500円(税別) [マウント]ニコン Zマウント [焦点距離]14〜30mm [開放絞り]F4 [最小絞り]F22 [レンズ構成]12群14枚(EDレンズ4枚、非球面レンズ4枚) [絞り羽根枚数]7枚(円形絞り) [最短撮影距離]0.28m(ズーム全域) [最大撮影倍率]0.16倍 [フィルター径]φ82mm [サイズ(最大径×長さ)]約φ89×85mm(沈胴時) [質量]約485g

 

 
「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」は広角側が14mmと広いのが大きな魅力だ。ゴーストやフレアも少なく、広い画角を生かして太陽の光芒をワンポイントに撮影できる。

また、PLフィルターで青空の深みを出したり、NDフィルターでシャッター速度をコントロールでき、収納時もコンパクトになるので風景撮影にピッタリである。最短撮影距離も28cmと短いので広角接写的な花撮影にも使いやすい。「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」と組み合わせれば、ミラーレスのZらしい機動力を生かしたフィールド撮影を存分に楽しめるだろう。

 

■ココが便利!

携行性が高い沈胴構造を採用
撮影時は全長約113mm、収納時は全長約85mmとコンパクトになり、ズームリングを回して沈胴/解除ができる。ボタンレスで沈胴解除できるので速写性に優れている。

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

▲左が沈胴時(全長 85mm)、右が撮影時ワイド端(全長 約112.9mm)

 
風景撮影に欠かせないフィルター装着に対応
FXフォーマットレンズとして初めて、14mmという超広角レンズでありながら、82mm径のフィルターを装着できるようになった。PLフィルターやNDフィルターを活用することで多彩な写真表現が楽しめる。

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

 

■ダイナミックな風景を画面周辺まで緻密に描く

14mmという超広角域の画角を持っており、白馬三山を背景にした河原を広々とダイナミックに捉えることができた。周辺部の山並みや枝先もきっちりと解像しており、光学性能の高さが伺える仕上がりだ。

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S作例(撮影:深澤武)

ニコン Z 7 NIKKOR Z 14-30mm f/4 S 絞り優先オート F16 1/8秒 -0.7補正 ISO200  WB:5000K

 

■被写体にグッと近づき自由なアングルで狙う

最短28cmまで近づき、14mm広角端でフクジュソウを画面いっぱいに捉えることができた。広い画角により背景を広々と写し込め、強い遠近感が感じられる仕上がりだ。レンズがコンパクトなので積極的なアングルで攻めやすい。

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S作例(撮影:深澤武)

ニコンZ7 NIKKOR Z 14-30mm f/4 S 絞り優先オート F11 1/125秒 +0.3補正 ISO400 WB:5000K

 

 
〈写真・解説〉深澤 武