実写で画質や手ブレ補正をチェック!
ここからは、実際に撮影した写真と動画を中心に、その描写力をチェックしていきます。
<動画作例①>
反逆光状態での動画。黒つぶれすることなく被写体をうまく捉えています。
撮影しながら感じたのは、多彩な補正が簡単にできるということです。アクションカメラは基本的にオートで撮影することをメインにしていることが多いのですが、Osmo Actionは容易に補正が行えます。だから、撮影条件に合わせた映像効果が簡単に試せるのです。歪み補正機能は4K撮影時でも使え、このモードを使えば周辺部の歪みを抑えた映像を撮影可能。この点はGoProよりも実用的だと感じました。
画質に関しては、解像度は十分に高精細さを伝えてきますが、全体にコントラスト比が低めで映像にシャッキリとした感じがありません。発色もいまひとつに感じるところもありましたが、HDRモードにするとその辺りが少し改善されました。白飛びも抑えられるので、屋外ではこのモードで撮るのがよさそうです。ただし、HDRモードの使用時は手ブレ補正が効かなくなってしまうので、このモードを使うときは基本的にカメラを固定して使うのがオススメ。
<標準モード>
<HDRモード>
▲標準モードで撮影するとやや白飛び気味だが、HDRモードで撮ると深みが出てくる。
手ブレ補正については、効果はまずまずということろでした。歩行でのブレぐらいなら十分に吸収してくれますし、手持ち撮影でもブレはほとんど感じずに撮影できます。ただ、少し激しいブレになると吸収し切れない面が出てきます。さらに、今回試した限りではパンニング(横へカメラを振る行為)すると映像が少し傾いて映るようです。これはやや違和感がありました。同時に使ったわけではないので断言はできませんが、全体として手ブレ補正についてはGoProに軍配が上がりそうだと感じました。
<動画作例②>
手ブレ補正を効かせて徒歩で撮影。若干上下に揺れを感じますが、補正効果は十分。
思ったよりも良好だと感じたのが暗所での撮影です。このタイプのカメラは暗所での撮影が弱いという弱点がありましたが、暗めの観光施設で撮影してもノイズが目立つこともなく鮮明に被写体を捉えていました。暗所で感度を無理やり上げない設定が功を奏しているのだと思います。
また、スローモーション動画やタイムラプス動画の撮影も可能です。タイムラプス動画とは、一定間隔で撮影した静止画をつなぎあわせて動画にしたもので、長時間の変化をダイジェスト的に短く見せるのに向いています。
<動画作例③>
タイムラプスを使って渋谷の交差点を撮影。手持ちでも雰囲気はたっぷり。
【まとめ】Osmo Actionは徹底して使いやすさを高めたカメラ
“GoProキラー”として登場したOsmo Actionですが、一言で表せば徹底して使いやすさを高めたカメラということができます。
起動の速さはチャンスの逃さないカメラという意味で高く評価できますし、自撮りでのアングル決めに役立つレンズ横のディスプレイも大きな魅力となるでしょう。画質や手ブレ補正で改善の余地はありますが、日常使いのカメラとして考えるとその魅力が際立ってきます。
Osmo Action、GoProそれぞれに得意なシーンがあり、またOsmo ActionはGoProの一部のアクセサリとの互換性があるので、GoProとの2台持ちでもいいかもしれません。