LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.
S5との組み合わせならば片手だけでもなんとか構えられる
東京オリンピック2020開催を記念して、カラースモークで編隊飛行するブルーインパルス。見物客も入れたワイドの動画も残したかったので、延長ロッドを装着した「DJI Pocket 2」を左手に持ちながら、70-300mmズームを装着した「LUMIX S5」を右手で構えながら連写した1カット。望遠ズームとしてはそれほど重くないので、S5との組み合わせなら片手だけでもなんとか構えられる。
前後の微ボケも比較的滑らか
ひまわりガーデン武蔵村山にて。満開のピークを過ぎてお辞儀しているひまわりが多かったが、咲いたばかりで、まだ元気いっぱいな個体を望遠で切り取ってみた。ピントはひまわりの真ん中で、蜜を集めている蜂がシャープに描写されている。前後の微ボケも比較的滑らかで自然だ。
花を浮き立たせるのに望遠ズームは便利
多摩動物公園に咲いていたヤマユリを望遠で切り取ってみた。撮影ポジションを工夫することで背景をシンプルにまとめ、主被写体の魅力をストレートに表現できるのが望遠ズームの便利な点だ。手前の花の雄しべにガチピンが来るよう、ピンポイントAFでピントを合わせている。
最短撮影距離が短いのが魅力で、しかも解像も高い
レンズ名に「MACRO」という文字が入っているように、最短撮影距離が、ワイド端で0.54m、テレ端で0.74mと非常に短く、テレ端では最大撮影倍率1/2倍のクローズアップ撮影ができるのが特徴。このカットはそこまでの近接撮影ではないが、最短撮影距離を気にせず、思う存分被写体に寄れて、解像とコントラストも高いのが魅力だ。
前ボケより後ボケが少し硬め
ピント面の解像と前後の微ボケを約4730万画素の「LUMIX S1R」でチェック。ピント位置が段差で水が流れ落ちている箇所で、絞り開放からキレの良い描写が得られている。前ボケよりも後ボケが少し硬めで、左上の枯れ芝や水面の反射は少し二線ボケ傾向が見られる。
揺らぎが少なく夏にしてはシャープな描写が得られた
足湯しながら羽田に離発着する飛行機を眺められる羽田イノベーションシティの展望台から撮影。フルサイズの300mmだとちょっと望遠不足なので、駐機している機体を入れつつ、都心上空ルートで着陸する飛行機を狙ってみた。夕方で空気の揺らぎも少なくなり、夏にしてはシャープに撮影できている。
周辺減光は目立たず、安定した解像性能
これも羽田イノベーションシティの展望台から撮影したカット。飛行場から離陸する瞬間をそれなりの大きさで撮影するには500〜600mm以上は必要で、70-300mmで大きく撮れるのは、青空バックでヒコーキのお腹。どちらかといえば、飛行場内の展望デッキからの撮影に向いているレンズだ。ただ、青空バックでも周辺減光は目立たず、解像性能も安定している。
手を伸ばしモニターを見ながら撮影
多摩動物公園でサーバルを檻越しに撮影。晴天で檻が光っていて、サーバルは日陰、しかも、サーバルと檻の距離も短いという悪条件だが、EVFを覗かず、両手を伸ばしてモニター撮影することで、カメラと檻の距離をわずかながら縮め、目がクリアになるよう檻を抜いてみた。カメラとレンズがそれほど重くないからできる撮影スタイルだ。
放牧場の手前に出てきたチーターをシャープに再現
多摩動物公園のチーターの子ども。放牧場に出た瞬間で、恐る恐る周囲を警戒しながらご出勤。チーターの毛並みも驚くほどシャープに再現されている。ただ、多摩動物公園のチーターの放牧場は広く、70-300mmズームでアップで撮れるのは、このように手前に来た瞬間のみ。奥の日陰に隠れてしまうと手も足も出なくなる。
多少の高感度なら解像感は低下しにくい
多摩動物公園のレッサーパンダ。70-300mmズームでも比較的アップで撮影できるが、暑さが苦手なので放牧場も日陰エリアで、それなりのシャッタースピードで撮影しようとすると、感度がかなり高くなってしまう。ただ、レンズの解像性能は高いので、多少の高感度であれば解像感は低下しにくい。後ろの白い花のボケを見ると、やはり後ボケは少し二線ボケ傾向だ。
※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。