機材レポート

手軽に持ち歩けるレンズ2本を使い倒し! LUMIX S 50mmと70-300mmの描写力を実写チェック

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.
スペック
[大きさ] 最大径84×長さ約148mm [重さ] 約790g [レンズ構成] 11群17枚 [最短撮影距離] ワイド端 0.54m、テレ端 0.74m [最大撮影倍率] 0.5倍 [絞り羽根枚数] 11枚 [フィルター径] 77mm
参考価格 約160,600円 (税込)

S5との組み合わせならば片手だけでもなんとか構えられる

東京オリンピック2020開催を記念して、カラースモークで編隊飛行するブルーインパルス。見物客も入れたワイドの動画も残したかったので、延長ロッドを装着した「DJI Pocket 2」を左手に持ちながら、70-300mmズームを装着した「LUMIX S5」を右手で構えながら連写した1カット。望遠ズームとしてはそれほど重くないので、S5との組み合わせなら片手だけでもなんとか構えられる。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/2000秒 F5.6 +0.3補正 ISO250 WB : オート 263mm域 ※Photoshopでかすみの除去を適用
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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前後の微ボケも比較的滑らか

ひまわりガーデン武蔵村山にて。満開のピークを過ぎてお辞儀しているひまわりが多かったが、咲いたばかりで、まだ元気いっぱいな個体を望遠で切り取ってみた。ピントはひまわりの真ん中で、蜜を集めている蜂がシャープに描写されている。前後の微ボケも比較的滑らかで自然だ。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/250秒 F5.6 +1補正 ISO125 WB : 晴天 196mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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花を浮き立たせるのに望遠ズームは便利

多摩動物公園に咲いていたヤマユリを望遠で切り取ってみた。撮影ポジションを工夫することで背景をシンプルにまとめ、主被写体の魅力をストレートに表現できるのが望遠ズームの便利な点だ。手前の花の雄しべにガチピンが来るよう、ピンポイントAFでピントを合わせている。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F5.5 1/320秒 +0.7補正 ISO100 WB : 晴天 257mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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最短撮影距離が短いのが魅力で、しかも解像も高い

レンズ名に「MACRO」という文字が入っているように、最短撮影距離が、ワイド端で0.54m、テレ端で0.74mと非常に短く、テレ端では最大撮影倍率1/2倍のクローズアップ撮影ができるのが特徴。このカットはそこまでの近接撮影ではないが、最短撮影距離を気にせず、思う存分被写体に寄れて、解像とコントラストも高いのが魅力だ。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F7.1 1/320秒 +0.3補正 ISO320 WB : 晴天 300mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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前ボケより後ボケが少し硬め

ピント面の解像と前後の微ボケを約4730万画素の「LUMIX S1R」でチェック。ピント位置が段差で水が流れ落ちている箇所で、絞り開放からキレの良い描写が得られている。前ボケよりも後ボケが少し硬めで、左上の枯れ芝や水面の反射は少し二線ボケ傾向が見られる。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S1R LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F5.6 1/250秒 +0.3補正 ISO125 WB : オート 300mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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揺らぎが少なく夏にしてはシャープな描写が得られた

足湯しながら羽田に離発着する飛行機を眺められる羽田イノベーションシティの展望台から撮影。フルサイズの300mmだとちょっと望遠不足なので、駐機している機体を入れつつ、都心上空ルートで着陸する飛行機を狙ってみた。夕方で空気の揺らぎも少なくなり、夏にしてはシャープに撮影できている。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/400秒 F5.6 -0.3補正 ISO100 WB : 晴天 300mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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周辺減光は目立たず、安定した解像性能

これも羽田イノベーションシティの展望台から撮影したカット。飛行場から離陸する瞬間をそれなりの大きさで撮影するには500〜600mm以上は必要で、70-300mmで大きく撮れるのは、青空バックでヒコーキのお腹。どちらかといえば、飛行場内の展望デッキからの撮影に向いているレンズだ。ただ、青空バックでも周辺減光は目立たず、解像性能も安定している。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/1000秒 F5.6 -0.3補正 ISO500 WB : 晴天 300mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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手を伸ばしモニターを見ながら撮影

多摩動物公園でサーバルを檻越しに撮影。晴天で檻が光っていて、サーバルは日陰、しかも、サーバルと檻の距離も短いという悪条件だが、EVFを覗かず、両手を伸ばしてモニター撮影することで、カメラと檻の距離をわずかながら縮め、目がクリアになるよう檻を抜いてみた。カメラとレンズがそれほど重くないからできる撮影スタイルだ。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/640秒 F5.6 +0.3補正 ISO3200 WB : オート 300mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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放牧場の手前に出てきたチーターをシャープに再現

多摩動物公園のチーターの子ども。放牧場に出た瞬間で、恐る恐る周囲を警戒しながらご出勤。チーターの毛並みも驚くほどシャープに再現されている。ただ、多摩動物公園のチーターの放牧場は広く、70-300mmズームでアップで撮れるのは、このように手前に来た瞬間のみ。奥の日陰に隠れてしまうと手も足も出なくなる。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/800秒 F5.6 +0.7補正 ISO1000 WB : オート 300mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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多少の高感度なら解像感は低下しにくい

多摩動物公園のレッサーパンダ。70-300mmズームでも比較的アップで撮影できるが、暑さが苦手なので放牧場も日陰エリアで、それなりのシャッタースピードで撮影しようとすると、感度がかなり高くなってしまう。ただ、レンズの解像性能は高いので、多少の高感度であれば解像感は低下しにくい。後ろの白い花のボケを見ると、やはり後ボケは少し二線ボケ傾向だ。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
LUMIX S5 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. シャッター優先オート  1/400秒 F5.5 +0.3補正 ISO2000 WB : オート 247mm域
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 作例
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※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。

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