MFレンズでAF撮影ができる! オールドレンズもAF化
電動の繰り出し機構を内蔵したAF化マウントアダプターも増えつつある。MFのライカMマウントレンズでAF撮影が行なえるだけでも値打ちがあるうえに、別のマウントアダプターを重ね付けすることで古今のMF一眼レフ用レンズのAF化までもが可能になるのだから楽しい。
マウントアダプター側の繰り出し量に限りがあるので、レンズ側でアバウトにピントを合わせておく必要はあるが、MFだけでやるよりも素早くかつ高精度にピントを合わせられるのは大きなメリットと言える。
手ブレ補正も効く「TECHART TZM-01 + K&F Concept KF-NFM セット」(ニコンF →ライカM → ニコンZ)
ニコンZボディでライカMマウントレンズをAF化できるテックアートの「TZM-01」とK&FコンセプトのライカM用マウントアダプターを併用すれば、MFのオールドレンズでAF撮影が楽しめる。レンズ焦点距離を設定することでボディ内手ブレ補正も利用できる。参考価格45,100円 (税込)。
MFマクロレンズでもAFが使える
懐かしいマクロレンズを持ち出してみた。マクロ域ではある程度自分でピントを合わせたあと、AFを動作させるとピントが合わせやすい。昔のニッコールらしい描写が手ブレ補正機能付きで楽しめる。
USB DOCKのUSB端子でファームアップも可能
リアキャップとしても使えるUSB DOCKを介してパソコンに接続することで「TZM-01」のファームウェアアップデートが可能。最新のものに更新すると動作の安定性向上などが期待できる。
ニコンFマウントをソニーEマウントへ「TECHART LM-EA7 + K&F Concept KF-NFM セット」(ニコンF →ライカM → ソニーE)
「TZM-01」同様、ライカMマウントレンズをAF化してソニーEマウントのカメラに装着できるテックアートの「LM-EA7」。モーター部に干渉しないことを確認済みのK&Fコンセプト製マウントアダプターがセット販売されていて、オールドレンズでのAF撮影が可能だ。参考価格45,630円 (税込)。
MFレンズでAF撮影ができるありがたさ!
昔よく使っていたMFレンズでAFが使えるというのはちょっと奇妙な感覚だが、慣れてくるととても便利。速度こそいまのAFには及ばないが、エリアAFなどの機能も普通に使える。
「TZM-01」や「LM-EA7」は内蔵モーターでレンズ側マウントを前後に動かしてピントを合わせる方式。そのため、装着したレンズがMFタイプでもAFが可能だ。赤枠で囲んだ部分が前後に動く。
ライカMマウントレンズをニコンZマウントへ「Megadap MTZ11」(ライカM → ニコンZ)
ライカMマウントレンズをAF化してニコンZマウントのカメラに装着できるメガダプのマウントアダプター。こちらも装着レンズの焦点距離設定でExif情報の記録やボディ内手ブレ補正が可能だ。参考価格41,940円 (税込)。焦点工房オンラインストアではK&Fコンセプト製マウントアダプターとセットで購入できる。
焦点工房オンラインストアでは「TZM-01」と各社旧マウント対応のK&Fコンセプト製のマウントアダプターをセット販売 (税込 44,000円~46,500円)。「TZM-01」は下部にモーターユニットがあるため、併用するマウントアダプターの形状によって取り付けができない場合があるが、セット販売のものは干渉がないことが確認されているので安心。「LM-EA7」とのセット販売 (税込 44,611円~47,300円) や「MTZ11」とのセット販売 (税込 42,980円~44,280円) もある。
※参考価格は、記事執筆時点の焦点工房オンラインストア価格です。
〈解説〉北村智史
〈製品撮影・作例撮影・解説〉青柳敏史