ソニーEマウントは、40〜55mmの標準レンズが6本もラインナップされている。そこに新しく加わったのが、王道ともいえるスペックのこのレンズ「FE 50mm F1.4 GM」だ。
高い解像力を発揮しながら従来モデルより小型軽量化
2016年に発売された「Planar T* FE 50 mm F1.4 ZA」を小型化しつつ、より高い描写性能を追求。シャープネス、発色、ボケ味など、あらゆる要素が高い次元で整った印象を受ける。とりわけ解像力は目を見張るものがあり、質感や立体感の再現が素晴らしい。
大口径ながら最短撮影距離はAFで41cm、MFで38cmと短めで、近接時でのシャープネスもしっかりと維持。AF駆動もインナーフォーカス機構と2基のXDリニアモーターにより、高速かつ気持ちよく合焦する。コンパクトなぶん、口径食と周辺光量低下が目立つが、それを差し引いても十分魅力的なレンズだと思う。
実写作例
逆光でもクリアでメリハリのある描写、ボケもきれい
ナノARコーティングIIを採用し、逆光でもクリアでメリハリのある描写をする。左下の隅に太陽が写り込んでいるが、影響はほとんど感じられない。ボケがうるさくなりがちな枝の部分もきれいにぼけている。
暗めのシーンも驚きの立体感
高性能な50mmは大柄になる傾向があるが、これは比較的コンパクト。軽快に視界を切り取っていける。絞り開放ではピントを合わせた面から前後へなだらかにぼけていき、光が乏しい場面でも素晴らしい立体感だ。
素直なボケで柔らかい表現も楽しめる
解像力の高さがウリだが、光を包み込むような柔らかさも併せ持つ。小型化の影響か口径食がやや強く、周辺にいくほど玉ボケがラグビーボール状になるが、ボケ味そのものは前後とも素直だと思う。
ソニー FE 50mm F1.4 GM
発売予定日 2023年4月21日
価格 オープン価格 (参考価格 206,800円)
品番 SEL50F14GM
マウント ソニーEマウント
レンズ構成 11群14枚
絞り羽根 11枚 (円形絞り)
最短撮影距離 AF時 0.41m、MF時 0.38m
最大撮影倍率 AF時 0.16倍、MF時 0.18倍
フィルター径 φ67mm
最大径×長さ φ80.6×96mm
質量 約516g
※参考価格は記事公開時点の量販店価格 (税込) です。