キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ「EOS R8 Mark II」が、2026年10月29日に発売される。新たに採用されたシャープなデザインが大きな特徴だが、性能はどこが進化したのか? 伊達淳一カメラマンがチェックした。

高感度までの優秀な画質や上位機並みの連写性能が大きな魅力
「EOS R8 Mark II」は軍艦部が水平で、直線を基調としたシャープなデザインを採用。従来の「EOS R8」に対し、新たにボディ内手ブレ補正とマルチコントローラーを搭載し、最高約40コマ/秒の高速連続撮影時には約0.5秒のプリ連写も行なえる。画素数は最大約2420万画素ながら、「EOS R6 Mark II」と同等以上のAF・連写性能や、カラーフィルターによる個性的な画作りを簡単に楽しめるのが特徴だ。

『CAPA』2026年11月号に「EOS R8 Mark II」の実写レビューを掲載しているので、ローリングシャッター歪みやプリ連写の効果なども含めた詳細はそちらをご覧いただくとして、ここでは「EOS R8 Mark II」で撮影した実写作例とともに各性能・機能の使用感をお伝えしよう。
扱いやすい約24MPの上質な画質

画素数は約2420万画素で、上位機種の「EOS R6 Mark III」(約3250万画素) や「EOS R5 Mark II」(約4500万画素) よりも少ないが、高感度特性やダイナミックレンジが優れているので、標準露出では色飽和しやすいヒマワリの花びらも、アンダー補正なしで破綻なく撮れる。20mmの超広角でも背景が適度にボケるのは、フルサイズならではの描写だ。
使える高感度画質

秋雨前線が停滞し、小雨混じりの夕暮れ間際。開放F6.3-9の超望遠ズームで、被写体ブレしにくいシャッタースピードで撮影すると、ISOオートで感度はISO25600まで上昇。積極的に使いたい感度ではないが、被写体ブレするよりはマシ。多少ざらつきはあるものの、コサギのお尻付近の羽根までちゃんと解像していて、これなら十分実用範囲。高画素モデルよりも高感度に強いのも特徴だ。
手ブレ補正内蔵が大きな進化

「EOS R8 Mark II」には、「RF45mm F1.2 STM」が付属するレンズキットも用意されている。このレンズを含め、単焦点レンズの多くは手ブレ補正を搭載していないが、「EOS R8 Mark II」には上位機種と同様、ボディ内手ブレ補正が搭載されているので、薄暗がりで感度を上げずに超スローシャッター撮影しても手ブレしにくいのが強み。手ブレ補正内蔵ズームレンズを装着した場合も、レンズとボディとの手ブレ補正の協調制御で、より高い手ブレ補正効果が得られるのも特徴だ。
ポジティブフィルム調は暗部が引き締まった仕上がり

「EOS R6 Mark III」で採用された「カラーフィルター」機能 (JPEG撮影専用) も搭載。「EOS R8 Mark II」には、新たにポジティブフィルム調とネガティブフィルム調の2つのモードが追加され、適用度も0~100%の11段階で調節できるように機能が強化されている。ポジティブフィルム調は青と赤が鮮やかで、シャドーがグッと締まった硬調な仕上がりが得られるのが特徴だ。
フィルターで遊びながら“ぶらぶらスナップ”

小江戸・川越の鐘つき堂を、カラーフィルターの「BrightAmber」で撮影。通常よりも軟調に仕上がるので、白トビしやすい曇空と暗く落ち込む時計塔の、両方のディテールを再現できている。被写体が被写体だけに、まるでタイムスリップしたみたいなノスタルジックな仕上がりにできた。
上位機に迫る性能を備えた高コスパ機
ボディ内手ブレ補正を搭載したことで大きさや重さは少しアップしたものの、マルチコントローラーも装備しているので、ファインダーを覗きながらでも測距点をすばやく直感的に動かせるようになったのは快適。
欲を言えば、「PowerShot G7 X Mark III」のようなコントローラーホイール (サブ電子ダイヤル+十字ボタン) を採用し、これで露出補正ができたら文句なしだが、その分、価格も高くなってしまうのは必至。この価格帯 (ボディの参考価格 : 税込275,000円) で買えるフルサイズミラーレスでは、上位機種顔負けのAFと連写性能を備えている、というのが、この機種最大の強み。しかも、発売直後から20,000円のキャッシュバックという、最初に買ったお客様が損しないという大盤振る舞いにもビックリだ。
キヤノン EOS R8 Mark II

発売日 2026年10月29日
参考価格 ボディ 275,000円、RF45 F1.2 STM レンズキット 317,900円、RF24-105 IS STM レンズキット 324,500円 (いずれも税込)
マウント キヤノンRFマウント
撮像素子 35mmフルサイズCMOSセンサー
有効画素数 最大約2420万画素
ISO感度 ISO100〜102400 (拡張 ISO50相当、ISO204800相当)
シャッター速度 電子先幕シャッター 1/4000〜30秒、電子シャッター 1/16000秒 (Fv/Tv/Mモードのみ) 1/8000〜30秒、バルブ
ファインダー 約236万ドット 0.39型 OLEDビューファインダー
モニター 3.0型 約162万ドット バリアングル液晶モニター (タッチパネル)
記録メディア SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-II対応)
幅×高さ×奥行き 約131.4×90.0×79.7mm
質量 約546g (バッテリー、メモリーカードを含む)、約499g (本体のみ)
付属品 バッテリーパック LP-E17、ネックストラップ ER-100G、シューカバー
※連写性能や高感度画質など「EOS R8 Mark II」の詳細な性能については、『CAPA』2026年11月号をご覧ください。