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【路上の素敵な撮り方】路上は被写体の宝庫!何気ない日常に意味を持たせる撮影方法

都市の情景を撮るうえで、路上には魅力的な被写体であふれています。とはいっても、道の種類はさまざまで撮り方もいろいろ。日々何気なく通り過ぎる路上を、どういう風に切り取り素敵な写真にするか、狙い目の被写体から効果的な撮り方までをご紹介します。

 

撮影:鹿野貴司

 

天候や時間帯を問わず路上を撮りに行こう

路上にはたくさんの被写体があふれています。都市風景を撮るときは道を歩きながら撮影することが多いわけですから、カメラを向ける頻度も高くなるもの。そんな路上は、天候や時間帯を問わず、絵になる場所なのです。雨だから、夜だから、といって外出を控えるのではなく、積極的に撮影に出掛けましょう。

 

【路上×構図パターン】

撮影:藤井智弘

趣のある建物とS字カーブに注目して切り取る

ベルギーの路地。雨上がり、石畳と建物がしっとりとぬれていた。そこに引かれて、ヨーロッパらしい歴史を感じさせる重みのある雰囲気を、道のS字で奥行きを引き出しつつ狙う。またそれだけでは単調なので、歩く人を待って撮影して臨場感を盛り込んでいる。

50ミリ相当 絞り優先オート (F5.6 1/350秒) -0.3補正 ISO160 WB:オート

 

【路上×流し撮り】

撮影:鹿野貴司

走る車の中から、過ぎ去る都市を流して撮る

車のダッシュボードに吸盤式のホルダーでカメラを固定。インターバル機能を使い、運転中に自動でシャッターが切れるようにセットした。遠くの景色や同じ方向へ動くものは静止し、近い景色や反対方向へ動くものは大きく流れる。その原理を生かすため、遠近感の強い超広角レンズと、シャッター速度優先オートを使って1/8秒の低速シャッターで撮影している。

18ミリ相当 シャッター速度優先オート(F3.2 1/8秒) ISO400 WB:オート

 



シャッター速度は遅すぎてもダメ。これは1/4秒で撮影したもの。上の写真よりスピード感はあるが、背景がブレすぎてしまった。

 

【路上×雨の日】

撮影:永山昌克

ネオンが反射する地面に人物のシルエットを絡めて作画する

鮮やかな地面の反射を見つけても、画面にアクセントとなる被写体や動きがないと、イマイチ面白みに欠けることがある。そこでここでは、反射する路面と歩行者の足のみを切り取り、街の雰囲気や人物の様子など見えない部分を想像させる効果を狙った。

105ミリ相当 マニュアル露出(F5.6 1/320秒) ISO6400 WB:オート

 

路上撮影は、たくさんの被写体にあふれています。天候が違えば、同じ被写体でも、ガラッと雰囲気が変わりますし、シャッター速度を変えれば、スピード感あふれる動的な撮影も可能になります。ですので、お出かけするときは、カメラを持って積極的に撮影してみましょう!